学校給食ニュース
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大阪市、学校給食の問題点整理を発表

http://www.city.osaka.jp/ (大阪市)、http://www.city.osaka.jp/keieikikakushitsu/kaikaku/kaiken/shiryo/pdf/jigyo20051006/a-59.pdfによると、 大阪市経営企画室は「改革本部」による事業分析の中で、学校給食について、以下のような現状と課題を分析した。
なお、詳細なレポートも添付されている。
学校給食事業の現状と課題
【現状】
○市立の322 校(うち小学校300 校)で、1 日13.8 万食の給食を年間約190 日実施している。他都市では、横浜市(1 日18.8 万食)、名古屋市(1 日12.0 万食)が比較的規模が近い。
○市教育委員会から事務委託を受けた(財)大阪市学校給食協会が、各区ごとに決められた献立に応じて、副食食材の調達・ 検品および学校への配送(委託)を実施している。一方で主食食材は、市教育委員会と売買契約した(財)大阪府スポーツ・ 教育振興財団が調達および学校への配送を実施している。
○各学校には2~11 人(総数1087 人)の給食調理員が配置され、午前中に調理、午後から洗浄、清掃、翌日分の食材の検収・ 検品などの作業が行われている。
○年間事業予算は約145 億円で、内訳は給食材料費(約50 億円、約34%)、調理員人件費(約79億円、約54%)、 その他の運営経費(約16 億円、約12%)に大別され、他の政令市に比べて人件費の占める割合が高い。
○給食調理員の一日の調理に実際に従事している時間は6 時間程度と考えられ、年間実労働日数を185 日(給食実施日)とすると、 年間の直接調理に従事する時間は6 割である。
※75%(8時間中6時間)×76%(245 日中185 日)=57%
○給食1 食あたりのコストは591 円となり、他の政令市に比べて割高である。 一方で衛生管理の徹底や充実した設備による多彩な献立の実施などについては、他の政令市に比べてサービス水準が高い。
○事業費のうち、原則として給食材料費は「給食費」として保護者が負担し、他は公費で負担している。
【課題】
○他都市では学校給食の調理について民間委託が始まっている。
○給食調理員の給与について議論がされているが、食材の購買や配送についてはあまり議論されてこなかった。
○区ごとに献立が異なることや購買の条件などにおいて、1 日13 万食のスケールメリットが活かされていない。
○献立作成・調達・配送のプロセスが煩雑であり、コスト高の一因となっていると考えられる。
○給食調理員や学校栄養士が多いにも関わらず、給食調理業務における一部嘱託化などによる総人件費の削減などの見直しが行われてこなかった。
○長年にわたり、配送業者は1 社に随意契約されている。
○給食協会や大阪府スポーツ・教育振興財団などを通じて食材の購買・配送を実施しており、効率性の観点から問題があると思われる。
(05.10.20)

 

[ 05/10/20 委託・合理化 ]


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