東京都八王子市~民間委託が推進中断
東京都八王子市~民間委託が推進中断
東京都八王子市は、自校方式で小学校給食を行っています。70校の小学校のうち、
2000年には4校で民間委託がはじまり7校がこれまでに民間委託されました。
これに対して、「子どもたちのための学校給食を考える会」が99年に設立され、民間委託に対して反対の声を上げ運動を続けています。
また、この民間委託導入にあわせ、「学校給食あり方検討会」が八王子市によって設置され、民間委託の検証や、
学校給食の方向性について確立することになりました。メンバーは、教育委員会、学校長、労働組合、栄養士、調理員で構成され、八王子市は、
この検討会の結論を尊重する意向を示し、非公開で検討会が1年余り続いていました。「考える会」では、この間、集会、勉強会などを開いて、
栄養士、調理員らとともに、保護者、市民が直営を求めていることを訴え続けました。
このほど、検討会の結論が市に対して出され、新しくなった八王子市の市長も同意しました。
それによると、調理の民間委託では市内70校すべてが委託されたときにコスト削減効果があらわれ、
単年度では平成36年まで委託料により負担増となることが明らかになりました。その上で、
コスト削減効果をもたらしながら直営のメリットを生かすために従来の直営正規職員のみからパート職員(臨時職員)
採用することが最も望ましいという結論になりました。つまり、調理員の退職者分を正規職員の新規採用ではなく、臨時職員にするという方法です。
これで当面の民間委託導入はなくなりました。
なお、すでに民間委託されている7校については引き続き民間委託となります。
「考える会」では、この7校も直営に戻すための運動を続けるとしています。
(学校給食ニュース 2000.3)
[ 00/12/31 委託・合理化 ]