学校給食ニュース
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都道府県状況 21 岐阜県

都道府県状況 21 岐阜県

■食育推進計画に関して(2007年5月26日現在)
平成18年4月「岐阜県食育基本条例」が施行された。その後、担当の健康福祉政策課健康増進担当を中心に 「子どもから始めるぎふの食育 岐阜県食育推進基本計画」の案がまとめられ、 平成18年12月15日~平成19年1月13日にパブリックコメントの募集があった。平成18年3月に計画が策定された。 計画期間は平成23年度。
担当は、現在、健康福祉部保健医療課健康増進担当となっている。

条例では、第3条(基本方針)で「食育の推進は、食に関する知識及び食を選択する力を習得することにより、 県民の心身の健康の増進と豊かな人間形成に資することを旨として、行われなければならない。
2 食育の推進は、伝統的な食文化及び地域の特性に十分配慮した上で、地域と調和のとれた食料の生産と消費を目指すことにより、 地域の活性化及び食料自給率の向上に資することを旨として、行われなければならない。
3 食育の推進は、県民、関係団体等の自発的意思を尊重するとともに、県、県民、教育関係者、農林水産業者、 食品関連事業者等すべての関係者の連携と相互理解の下に行われなければならない」としている。
また、岐阜県食品安全基本条例施策との連携をうたっている。
学校給食関係では、第13条で、「県は、学校、保育所、医療機関等における効果的な食育の推進を図るため、栄養教諭、栄養職員、 管理栄養士等を適切に配置」と、栄養教諭の配置を位置づけているほか、第16条で 「それぞれの地域で生産された農林水産物の学校給食における利用の推進」も示している。

計画では、ヘルスプランぎふ21などとの連携を位置づけている。

重点項目として、「生活習慣の基礎を身につける」妊産婦・乳幼児~小学生、「自立の時期」中学生~高校生を位置づけ、 子どもの保護者を、「家庭や地域における食育の教え手としての役割」としている。

●学校、学校給食関係など
第4章の1 家庭、職場および地域社会における食育の推進では、
・学校の休業日を活用して、食事の重要性や、具体的な調理方法、農業体験等について具体的な普及を実践
・児童館や放課後児童倶楽部、子ども会、スポーツ少年団など子どもが集まる場を活用した食育活動
・活動事業例として、
 給食を通じた食習慣指導(保育所・幼稚園)
 お父さん、お母さんの給食教室(県学校給食会) など

第4章の2 学校、保育所、医療機関等における食育の推進では、
・調理や各種栽培、農業体験などを大切にし、食への関心を深めたり、食の問題点への気づきを促したりして、 望ましい食習慣が形成されるよう指導
・集団給食の場における食物アレルギー等への対応
・栄養教諭を任用
・教職員の研修、農業体験講座での指導資質向上
・食育指導カリキュラムを整備
・給食の時間を中心に、望ましい食習慣、食事マナー、好ましい人間関係作り等の指導充実
・小中学校や地域の特色を生かした食育推進
・学校と連携した、教科、総合学習を活用し、料理、農作業体験など
・保護者を対象にした学習会
・活動事業例として
 学校給食の県産食材およびぎふクリーン農産物利用促進
 バイキング給食・セレクト給食の実施(学校栄養士協議会) など

第4章の5 地産地消の促進では、
・生産者、流通業者、学校給食関係者との連携により、 学校給食の食材として地元で生産された農産物をはじめとした県産農産物を積極的に利用できるよう推進します。

第4章の6 食文化継承のための支援では、
・子ども会や地域活動、総合学習などを活用した郷土料理の料理教室等を開催。
・学校給食で、積極的に郷土料理や伝統料理を取り入れ、食文化の継承や郷土を愛する心の育成

第5章の3 多様な食体験から学ぶ食育の推進<小学生>、同4 健康や社会生活を自覚した食育の推進<中学生・高校生>では、 第4章とほぼ同様のことが上げられている。

第6章 食農教育の推進で、
・学校給食における地域や県産食材の使用割合を増やす
・教科や総合的な学習の時間等を活用した食農教育

などを上げている。
栄養教諭の役割や学校給食の位置づけ、あるいは、学校教育における食育の位置づけが比較的少なく、 保護者や学校休業日の活用や放課後等の学外活動に力点が置かれる点が特徴である。
また、計画には「子どもの意見を聞く」という項目があり、特徴のひとつとなっている。


●数値目標(一部)
・朝食欠食者の減少
  3歳児 8.0%(H17) → 0%(H21、3年後)
  小学生 4.6%(H17) → 0%(H21、3年後)
  中学生 9.5%(H17) → 0%(H21、3年後)
  20歳代男 31.1%(H18) → 15%(H23、5年後)
  30歳代男 21.9%(H18) → 10%(H23、5年後)
・朝食を家族とともに食べる人
  小学1年生 78.6%(H17) → 90%以上(H23)
  中学1年生 54.1%(H17) → 70%以上(H23)
・学校給食での地場産利用 22.7%(H16) → 30%以上


岐阜県
http://www.pref.gifu.lg.jp/

食と健康(食育関係、計画のダウンロードも可能)
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11223/syoku/

■2006年5月19日までのまとめ
岐阜県の学校給食所轄は、教育委員会事務局スポーツ健康課である。
学校給食関係の統計等は、岐阜県および岐阜県教育委員会のホームページ上には掲載されていない模様。

「岐阜県食育基本条例」が、平成17年12月に成立し、平成18年4月より施行された。基本的には、 国の食育基本法に準じた条例である。
この第13条には「栄養教諭、栄養職員、管理栄養士等を適切に配置し」とある。
岐阜県の栄養教諭配置については、ホームページ等で正確な情報は得られなかったが、「栄養教諭を中核とした食育推進事業の対象校」 として岐阜県内の小学校が指定されていることなどから、平成18年度中の導入があるものと考えられる。

岐阜県の食育については、この条例に基づき、行われている。
小学校の「食育」について、岐阜県PTA連合会・母親委員会、市子ども会育連合会、市町村、食生活改善連絡協議会、 学校栄養職員を主体として上げ、学校栄養職員に対しては、
○総合学習の中で「食に関する指導」を年間指導計画に位置付け授業を実施しています。
○保護者参加型の授業参観を行い、親子共に食の大切さを認識してもらいます。
○保護者や祖父母対象の給食試食会を開催し、食生活指針や食の重要性を伝えています。
との位置づけをしている。

また、中学・高校生に対して、栄養士会、学校栄養職員を主体に上げ、
○給食現場へ中学生の体験学習を受け入れ、給食が出来上がる過程を体験して食に対する理解を深めます。
○給食時間を利用して校内放送を流したり、給食だよりを家庭へ配布しています。
との位置づけをしている。


岐阜県は、「食品安全基本条例」を平成15年12月に策定し、「岐阜県食品安全行動基本計画」を平成16年6月に策定した。
その中で、「学校給食にぎふクリーン農産物を導入し、ぎふクリーン農業の普及、定着を図ります」 「学校給食における米飯給食の回数 平成15年度3.1回/週を平成20年度3.7回/週」「県産野菜の利用料を平成15年度700t/ 年を平成20年度1200t/年」という目標や数値目標を掲げている。


岐阜県
http://www.pref.gifu.lg.jp/

食と健康(岐阜県の食育)
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11221/syoku/index.html

岐阜県食品安全情報
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11222/syokuan/index.htm


ヘルスプランぎふ21
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11221/healthgifu21/

岐阜県教育委員会
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s17765/top/index.htm


(財)岐阜県学校給食会
http://www.gsl.or.jp/

 

[ 07/05/26 取材メモ・リンク ]


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