時事情報2003 地場型を中心に
●山口県岩国市、伝統野菜の日
日本農業新聞03年12月4日付によると、山口県岩国市では月1回学校給食で地元食材の日を行い、その中で伝統野菜の日を組み入れ、
伝統的な品種の野菜を取り入れた学校給食を行っている。笹川錦帯白菜、岩国蓮根、岩国赤大根などを使用し、
歴史や地元でしか食べられないことなどを学んでいる。 (03.12.21)
●北海道、水産品の地場産消費推進運動
北海道新聞03年12月5日付によると、北海道は04年度、北の海の恵み愛食総合推進事業を行い、学校給食向けの製品開発や地産地消の推進、
北海道の水産業などを小学校向けに副読本にするなどの活動を行う。 (03.12.21)
●山梨県の農協、学校給食向けに炊飯器を贈る
日本農業新聞03年12月13日付によると、JA山梨中央会は3年前から米飯給食用炊飯器釜、
保温食缶などを学校給食施設に贈る活動を行っている。今年は小淵沢町学校給食センターに贈呈され、同町では週2.5回を3回に増やすとしている。
(03.12.21)
●福島県学校給食会、米高騰分を補填
福島民友03年11月16日付によると、福島県では学校給食用米をすべて県内産(郡域内産)でまかなっている。
冷害による不作を受けて米が高騰したため、福島県学校給食会は、価格調整積立金を取り崩し、市町村教委に高騰分を助成する方針を決め、
県産米飯給食の維持を行う。 (03.12.21)
●JAグループ福島、給食用米飯に追加助成
日本農業新聞03年11月27日付によると、JAグループ福島は、米の不作による高騰に対し、
現在米飯給食用に行っている玄米1俵1000円の助成を来年10月までさらに1000円加え2000円にすると決定した。
福島県学校給食会の価格調整積立金取り崩し措置を受けての決定。同JAグループは、米飯給食週5回の運動を行っている。 (03.12.21)
●宮城県、米高騰で助成金危機に
河北新報03年11月21日付によると、2000年より宮城県では県産米給食を行っているが、自主流通米ひとめぼれを使用。実行主体の宮城県、
農協グループ、学校給食会が政府米との差額を、県2分の1、農協と市町村が4分の1を負担するとしている。
県は負担の上限を1千万円としているが、冷害による高騰で負担総額が5500万円となり、農協と市町村の負担が大きくなっている。等級引き下げ、
給食費の値上げなども想定されている。 (03.12.21)
●茨城県友部町、地場産小麦パン導入に向けて
日本農業新聞03年10月2日付によると、茨城県友部町は、地場産小麦のニシノカオリを使用した学校給食用パンの試作品をつくった。今後、
生産量を増やし、導入するとしている。ニシノカオリは、菓子用小麦として開発された新品種。友部町では、
米パンの開発や野菜を学校給食使用など3年前から地産地消に取り組んでいる。 (03.11.02)
●宮崎県田野町の地場産給食
日本農業新聞03年10月23日付によると、宮崎県田野町では1学期に1回、地場産野菜100%の「食材の日」を設けている。
県産農産物学校給食理解促進事業の一環で、学校給食センターと町、生産者が計画し、実現した。田野町は、
2小学校1中学校の1300食を栄養士1名、調理員7名で調理している。 (03.11.02)
●宮城県、米のブランド化と冷害で地場産米給食に影響
河北新報03年9月15日付によると、宮城県は、2000年より宮城県を11のエリアに分け、
それぞれの地域で栽培された県産自主流通米ひとめぼれを全農宮城県本部から学校給食会に納入し、各地の学校給食に使用している。
この納入価格について、自主流通米価格が政府米価格を上回った場合、その差額を、宮城県が2分の1、
市町村とJAグループが各4分の1ずつ負担するという取り決めがある。従来は、差額負担が発生しなかったが、2003年5月以降、
宮城県産ひとめぼれが高騰したことで、8月から11月までですでに県と市町村を合わせると500万円ほどの負担が発生している。これに加え、
2003年産米の冷害による不作でさらなる米の高騰が予想され、負担額が増加する見通し。 (03.10.06)
●岩手県盛岡市、県産豆腐の日
日本農業新聞03年9月18日付によると、岩手県盛岡市は、毎月12日を盛岡豆腐の日とし、県産豆腐の豆腐料理を学校給食に出している。
2001年に、市農政課、教育委員会、JA盛岡市、JAいわて中央、県学校給食会で学校給食地場産品活用推進協議会をつくっており、
その取り組みの一環。 (03.10.06)
●北海道砂川市、地場産手作りみそを導入
日本農業新聞03年9月18日付によると、北海道砂川市では、米、玉葱を地場産としているが、このほど、地場産の米と大豆を使用し、
生産者グループで加工した味噌が通年学校給食に活用されることとなった。砂川市では、学校給食センターが、
市内7小中学校1700食をつくっている。 (03.10.06)
●岩手県矢巾町、JAが一括して給食食材納入
日本農業新聞03年9月25日付によると、岩手県矢巾町とJAいわて中央は2004年度より、
町内の小中学校5校の学校給食食材をすべてJAが供給する契約を結んだ。矢巾町では、2004年度より学校給食の自校方式を、
小学校増設に合わせセンター方式に転換する。その学校給食センターに納入する食材を、JAが一括して納入。農畜産物だけでなく、魚介類、
調味料なども含まれる。契約では、町内産を優先し、ない場合、JA管内産、県内産、国産と調達範囲を広げるとなっている。
従来1割以下だった町内産を3割に、県内産を7割に引き上げる計画。教育委員会は、価格よりも地産地消や食の安心を選んだ結果としている。
1日3000食、年間の食材費は1億4千万円。 (03.10.06)
●岐阜県の地産地消動向
日本農業新聞03年8月25日付は、岐阜県の学校給食地産地消についてまとめている。それによると、
岐阜県は健康で豊かな学校給食支援事業を2001年度に導入し、県産の米、小麦、大豆の購入費用を県、市町村、
JA岐阜中央会が直接補填している。年間予算は9千万円規模。県内全小中学校620校が同事業を採用。米は、県産銘柄ハツシモ、
コシヒカリを年間2200トン(玄米)供給。小麦粉は03年度550トンの予定。パンで30から50%の配合。県内の米、小麦、
大豆の生産量の1割が学校給食使用となっている。今後、きのこ、茶も支援対象となる。 (03.09.18)
●栃木県、地産地消指針を決定
下野新聞03年9月11日付によると、栃木県はとちぎ地産地消推進方針を策定した。学校給食での利用促進なども盛り込む。
今後地産地消県民運動実行委員会(仮称)が設立される見通し。 (03.09.18)
●山形県南陽市の地産地消給食
日本農業新聞03年9月4日付によると、山形県南陽市梨郷小学校は児童数104人で、地場産給食が充実している。梨郷学校給食・
野菜納入者の会が毎朝野菜を届け食材の60%をまかなっている。同会には10農家が参加。献立は市の統一献立だが、食材は独自に購入。
調理員が同会に発注する。食材が揃わないときには献立の変更も行う。給食室に届けた人と野菜名が掲示されている。年2回、
学校と会で品目と納入時期を協議、年間約40品目を納入。取り組みは11年目。 (03.09.18)
●鳥取県、地場産豆腐製品拡大
食品新聞03年9月8日付けによると、鳥取県豆腐組合は県内21店舗で鳥取県産100%マークの豆腐を発売、米子市では学校給食用豆腐、
油揚げなどの大豆約8トンを県産にきりかえた。 (03.09.18)
●秋田県東成瀬村、地場産導入
秋田魁新報03年7月23日付によると、秋田県東成瀬村学校給食センターは03年度より地場産農産物の導入を積極化した。
同センターは村内の小中学校各1校をまかなう。米飯は週3回、村内産あきたこまち。このほか、トマト、いんげん、かぶ、ほうれん草、山菜、
きのこ、卵、イワナなどを使用することが決まっている。 (03.09.18)
●鹿児島県の地場産給食
西日本新聞03年8月14日付では、「食の向こう側 九州農業白書から」を連載している。そこで、鹿児島県の地場産・
郷土料理給食を紹介している。鹿児島県では、学校給食での地場産食材利用にむけ、33の地域グループをつくり、
毎月栄養職員と献立作りについて検討している。また、学校職員や生産者がパネルや写真を使って地場産食材・
郷土料理の献立や食材説明を行っている。 (03.09.01)
●栃木県の地場産給食
日本農業新聞03年8月13日付けによると、栃木県農業会議が学校給食に関する打合会を開き、農政事務所、県、教育委員会、JA、
とちぎ農産物マーケッティング協会が出席し、給食での地場産利用について意見交換した。 (03.09.01)
●埼玉県白岡町、転作大豆豆腐を給食に
日本農業新聞03年8月9日付によると、埼玉県白岡町では転作大豆を豆腐として町内の小中学校10校に、豆腐、油揚げ、
がんもどきなどを供給している。 (03.09.01)
●広島県庄原市、地場産野菜の取り組み
日本農業新聞03年7月29日付によると、広島県庄原市の農産物直売所運営協議会が市内6小学校に地場野菜を供給しはじめた。
通常は週1回の納入、野菜や卵など。今後毎日の供給をめざす。 (03.09.01)
●千葉県、千産千消カレンダー
日本農業新聞03年7月26日付によると、千葉県は地域別食材カレンダーを作成し、どの食材が、いつ、どこから、
どのように出荷されるかをまとめ、学校給食関係者が県産食材を調達しやすくする目的。 (03.09.01)
●香川県財田町、地場産米使用
日本農業新聞03年6月5日付によると、香川県財田町のたからだ米推進協議会は、03年より地場産米を町内の保育園、幼稚園、
小中学校米飯給食に供給する。4月から保育園、幼稚園、6月から小中学校向けがはじめられる。対象は約600人で年間約4.5トン。
生産量は約100トン。従来購入していた米との差額を同協議会が負担する。協議会は、JAなどで構成。 (03.07.25)
●福岡県浮羽町、地場産の取り組み
日本農業新聞03年7月22日付によると、福岡県浮羽町ではJAを窓口に、各小学校から注文を受け、野菜、果物、
味噌など地場産食材を給食に供給している。 (03.07.25)
●宮城県矢本町、学期ごとに地場食材の日
日本農業新聞03年7月20日付によると、宮城県矢本町では、学期ごとにヤッくん給食の日として、地場産野菜の給食を小中学校8校、
3500食に出す。2001年度からの取り組みで、学区内の生産者が給食に参加して交流するなどの取り組みもある。 (03.07.25)
●鹿児島県伊仙町、農業高校から食材仕入れ
日本農業新聞03年7月16日付によると、鹿児島県伊仙町では、町内の県立徳之島農業高校が町立学校給食センターに食材を供給している。
本年度からの取り組みで、学校給食センターの働きかけで実現。当日までにピーマン、なすを供給した。
高校生の写真やメッセージを添えて給食で紹介している。同センターは小中学校11校、約960食。現在は、全量をまかなっていないため、
来年から農業高校で計画的に生産するという。 (03.07.25)
●埼玉県鴻巣市、地場産農産物の取り組み
日本農業新聞03年7月8日付によると、埼玉県鴻巣市では、地場産のジャガイモを学校給食で使用しはじめた。
鴻巣市の学校給食は小学校12校約600人で、自校方式で統一献立。月2~3回、地元産ジャガイモを使用するという。同市では、
2年前より市内産米「朝の光」と県産コシヒカリを混ぜて利用しており、今後も地元食材を拡大するとしている。 (03.07.25)
●神奈川県、米粉パンの試験導入
日本農業新聞03年7月2日付によると、神奈川県は米粉パンの導入に向けて県内5小学校をモデル校に選定、将来の導入を考えている。
横須賀市のモデル校では、米粉85%、グルテン15%のものを試食した。神奈川県は、米飯給食が週平均1.9回で、
米粉パンでの米比率向上を目指す。 (03.07.25)
●栃木県小山市、月1回、地場産の日
日本農業新聞03年5月23日付によると、栃木県小山市は、市内産の食材のみで学校給食をつくる「オール小山食材利用の日」
を2003年度より月1回(年10回)実施する。小山市は、2001年10月より市内小中学校38校(約16000人)
すべてで市内産コシヒカリを導入。02年に小山和牛、03年には地場産米使用の米パン導入など地場産農産物の学校給食導入に力を入れている。
さらに、地場産の農産物などを利用することで「地域農業のことや郷土愛をはぐくんで」もらうため、市が400万円の予算を計上し、
月1回の地場産の日を実施することとなった。 (03.06.25)
●北海道岩見沢市、地場産大豆で納豆を
日本農業新聞03年5月27日付によると、北海道岩見沢市は、地元産大豆スズマル約2トンの納入契約をJAと結び、さらに、
同大豆を使用することを条件に、納豆業者を入札選考、年9回、地場産大豆の納豆を学校給食に取り入れる。岩見沢市は19の小中学校約7200食。
(03.06.25)
●愛媛県松山市、県産裸麦粉パン導入
日本農業新聞03年5月28日付によると、愛媛県松山市は県産裸麦を使用したパンを学校給食に取り入れた。松山市学校栄養士協議会の提案で、
小麦粉8割、裸麦粉2割の比率。裸麦は県産のイチバンボシだが、小麦粉は輸入もの。今後2カ月に1度導入するとしている。
松山市は小中学校80校。 (03.06.25)
●群馬県の県産小麦パン導入経緯
上毛新聞03年5月18日付は、口福論ぐんまの食15回で、
2001年より群馬県の学校給食として導入されている県産小麦パンの導入経緯について触れている。県産小麦農林61号はふくらみが少なかったが、
食品添加物や砂糖、卵などを極力使いたくないとして検討した結果、地場の伝統的な「おやき」をイメージに、
ふくらまない点を特性として生かす方向で再検討し、丸形の薄焼きパンを完成させた。現在は、年間約60万食がつくられている。名前は公募で
「ぐんまるくん」となり、現在、「しろまる」「あままる」がある。 (03.06.25)
●富山県、米粉パン導入に向けて
日本農業新聞03年4月29日付によると、富山県米消費拡大推進協議会は、県食品研究所が開発した、小麦粉と小麦グルテン、
米粉での米粉含有パンの試食会を行い、学校給食への導入検討を行った。米粉50%程度を検討。 (03.05.18)
●熊本県宮原町の地場産給食
熊本日日新聞03年5月12日付によると、熊本県宮原町は、地場産使用に力を入れている。宮原小学校は、
02年度の熊本県の地域産品利活用促進モデル事業校であり、03年度も町の助成を受けて地場産品活用を継続している。現在は、
野菜果物の5割が町内産。下処理の手間や仕入れの煩雑さ、品質や大きさのばらつきなどはあるが、新鮮さが利点という。また、
生産者が身近にいることで、児童の食べ残しが減るなどの変化があるという。 (03.05.18)
●島根県柿木村の地場産給食
産経新聞03年5月9日付は、「食大全・第5部日本のスローフード」の特集で島根県柿木村の地場産学校給食を紹介している。柿木村は、
人口約1800人、小中1校ずつ。毎日、生産者の顔と名前が貼り出され放送で伝えられている。米は棚田の有機米。
体験学習で棚田での稲作体験や交流給食などもある。給食残食率もほとんどゼロだという。 (03.05.18)
●新潟県上越市の「飢餓体験」と地場産給食
日本農業新聞03年5月8日付によると、新潟県上越市大手町小学校は25年前から毎年小学校5年生に1泊2日の飢餓体験「食糧その日」がある。
生産のできない冬場を自分たちが学校のそばで借りた田畑で栽培収穫したものだけで過ごすと仮定し、1食分を割り出し、自分たちで調理、
1泊2日をその3食で過ごす体験。昨年はご飯2口、トウモロコシ1粒、かぼちゃ少々。この体験後は、給食の残食が減り、
食や農への関心が高まるという。また、同小では給食参観日があるなど食への取り組みを続けている。上越市では、市内29校が統一献立・
一括購入だが、地場産給食への取り組みもはじまっている。 (03.05.18)
●静岡県大須賀町の特別給食と地場産給食
日本農業新聞03年5月1日付によると、
静岡県大須賀町では同町横須賀小学校が00年の文部科学省食生活に関する教育実践事業モデル校に指定され、地場野菜の利用がはじまった。
01年度より地場産利用がはじまり、02年度には3割が地場産となっている。現在は、農家リストをもとにしており、
今後生産者を組織化する見通し。同町では、年4回の特別給食があり、フランス料理、中華料理の料理長らを呼んで献立開発を行なっている。
(03.05.18)
●山口県、県産穀物使用に補助制度
中国新聞03年4月9日付によると、山口県は、県産農産物消費拡大に向け学校給食用の新たな補助制度を設けた。
県産米を週3回以上もしくは前年より多く使用し、県産100%の豆腐、パン、麺類をそれぞれ年1回以上導入するというすべての条件を満たせば、
県外産との差額を県と県農協中央会が負担する。助成金は加工業者に渡され、学校は従来の価格で購入する。3年間の事業。 (03.05.05)
●鳥取県河原町、地場産使用急増
日本農業新聞03年4月10日付によると、鳥取県河原町の学校給食センターでは地場産野菜の利用が急増している。センターでは幼稚園、小、
中学校の5校分で約1000食を配食する。地元の納入業者が廃業し、地場の生産者女性グループがあとを引き継ぎ、
地場比率は02年度に5割を超え、73種類にのぼった。 (03.05.05)
●秋田県、JA秋田やまもとが地場産牛乳検討
日本農業新聞03年4月15日付によると、JA秋田やまもとは、地域の町村教育委員会や酪農家、県関係者と食農実践会議を持ち、
地場産牛乳の学校給食への供給について検討をはじめた。酪農家の生産量は確保できるが、全量を大手に出荷しており、
殺菌などの加工施設が問題となる。 (03.05.05)
●富山県、県産コシヒカリ米粉パンの導入状況
日本農業新聞03年4月22日付によると、県産コシヒカリ米粉パンの導入が各地で広がりつつある。高山市は試験導入後03年度から実施。
富山市も実施の方向で米粉30~50%のものを導入する方針。高岡市は年に7回の導入を予定。 (03.05.05)
●給食パンの輸入小麦離れ
週刊朝日03年3月21日号は、「給食パン 輸入小麦離れ 始まった 残留農薬を敬遠!?」との記事を掲載している。国産小麦100%のパンは、
東京都立川市が1999年度から、2001年度からは東京都府中市、佐賀県佐賀市、2002年度は東京都稲城市、山口県新南陽市、
小野田市が導入している。また、国産小麦を10%~30%混合している府県があり、北海道、佐賀県では国産小麦100%と輸入小麦100%
を選択できる。国産小麦の使用について、地場産振興が目的で農薬問題とは関係ないとする県がある一方、安全性を向上するためとする県もある。
記事では、輸入小麦が流通過程の虫害を防ぐためにポストハーベスト(収穫後)農薬を使用しており、その中には残留基準のないものもあり、
安全性を不安視する専門家の声を紹介している。 (03.04.06)
●新潟県大潟町:地場給食のしくみ
日本農業新聞03年3月21日付によると、新潟県大潟町では2001年9月より地場産農産物を学校給食に取り入れている。現在は、
大潟わくわくアグリネットワーク学校給食小部会が生産・納品を担当している。給食センターでは1400食を調理ており、
タマネギなどは生産側で皮をむいて納品するなどしている。2002年度の品目は、ジャガイモ、ダイコン、キャベツなど26品目約5.7トン。
今後作付け面積、品目などを拡大する予定。生産者を招いての会食会なども行っている。 (03.04.06)
●山形県藤島町:地場型給食のしくみ
山形新聞03年3月17日~19日付は、「やまがた発 食と安全 地産地消編」を3回に分けて掲載し、
その中で山形県藤島町の学校給食について紹介している。藤島町のふれあい食センター「サンサン」は、小学校4校、中学校1校、児童館、
幼稚園5カ所の約1400食を調理。2002年4月に稼動。町内のサンサン畑の会が地場産野菜などを生産・納入する。畑の会は17個人、
4団体で大規模専業農家から小規模農家まで揃う。03年度からは地場産、地場加工の梅干しなども取り入れる。
4月から12月までの町内産割合は43.4%。野菜クズ、残飯などは卵を生産する養鶏集団がひきとり、鶏の餌となる。
畑の会の全員が年度当初に納入計画書を作成し、栄養士がこれをもとに献立を作成、栽培農家に確認して発注する。 (03.04.06)
●兵庫県、米粉パンの学校給食導入に助成
神戸新聞03年3月8日付によると、兵庫県は地産地消の一環として米粉パンを学校給食に導入する市町に対し、原材料増の半額を助成する。条件は、
米粉パン導入によって米飯回数を減らさないこと。篠山市では4月より、米3回、米粉パン2回の給食となる。米粉の原料は地場産コシヒカリ。
原料費は1個あたり20円増となり、市が10円、県が10円の補助を行う。 (03.03.30)
●長崎県郷ノ浦町の給食野菜生産者
日本農業新聞03年3月6日付によると、長崎県郷ノ浦町給食センターでは、町内のひとりの生産者が野菜を周年で供給し続けている。
1968年に郷ノ浦町給食センターが稼動し、16人の生産者が学校給食野菜を納品していたが、1975年以降は小島幸満さんひとりとなり、
28年間、野菜を納品し続けている。100アールに、タマネギ、ニンジン、キャベツ、ジャガイモ、ダイコン、ハクサイなどを作付けし、
減農薬で栽培する。 (03.03.30)
●富山市、秋冬野菜から地場産導入
北日本新聞03年2月27日付によると、富山市地場産農産物の学校給食への消費拡大連絡協議会が開かれ、
秋冬野菜から生産団地の近隣校で地場産農産物を使用する方針。 (03.03.30)
●広島県東広島市、4品目から地場産野菜導入
中国新聞03年3月7日付によると、広島県東広島市は、新年度より八本松学校給食センターにて地場産のキャベツ、タマネギ、ピーマン、
アスパラガスを導入する。4生産者が減農薬、減化学肥料で栽培。4小学校、2中学校、1幼稚園、5保育所の約3200食。 (03.03.30)
●広島県三次市、地場産給食導入
中国新聞03年2月6日付によると、広島県三次市では03年度より地場産給食を導入する。導入するのは、
4小学校の給食をつくる1給食センターと周辺の保育所。今後仕入れ方法などを調整するとしている。(03.03.17)
●北海道美唄市、米粉パン試験導入
北海道新聞03年1月29日付によると、北海道美唄市では地場産米きらら397を85%、小麦グルテン15%
のものを市内パン工場で市内全小中学校約2800食を製パン。試験採用。(03.03.17)
●冷食会社、地場野菜・無添加加工品供給
日本経済新聞03年2月27日付によると、神奈川県の冷凍食品メーカー・ニッコーは、化学調味料を使わず、地場産の野菜を使った冷凍食品を開発、
学校給食に納入する計画。すでに、試験的に横浜市の小学校の一部に導入され、今後、大和市、海老名市、茅ヶ崎市の給食センターに納入される予定。
(03.03.17)
●長野県職員が給食の地場型売り込み
日本農業新聞03年2月8日付によると、長野県は、県農政部、教育委員会の職員が県内の小中学校等を直接訪問し、
地元農産物の学校給食利用を働きかける営業活動をはじめた。地域食材リストや旬のカレンダーなどの資料を作成し、県産食材100%
の実現をめざすとしている。 (03.02.21)
●岩手県大槌町、地産地消の日
日本農業新聞03年2月7日付によると、岩手県大槌町では地産地消運動の一環で地産地消の給食を行った。
大槌町と釜石地方地産地消推進機構が約1800食分の米、野菜を提供。2回目となる。 (03.02.21)
●兵庫県篠山市、地場産米粉パンに切り替え
日本農業新聞03年2月6日付によると、兵庫県篠山市は03年度より学校給食用パンをすべて地元産米粉パンに切り替える。市内幼稚園、小中学校、
養護学校で年約38トンの米消費が増えるという。週3回の米飯給食はすでに地元産コシヒカリを使用している。米粉パンは、
市内産新米を学校給食総合センターが仕入れて製粉、市内のパン工場で生産。従来パンとの価格差は市が補助金を計上して対応する。
(03.02.21)
●広島県三次市、地場産給食導入
中国新聞03年2月6日付によると、広島県三次市は、地場の野菜を学校給食に導入する。まず4小学校の給食をつくるセンターからはじめる。
市のふるさと農林業創造プランの柱として、野菜の安定供給先の確保と総合学習などへの活用を期待する。 (03.02.21)
●長崎県大村市の地場型給食アンケート
日本農業新聞03年2月3日付によると、長崎県大村市の委託を受け、
長崎大学環境科学部の中村修助助教授が行った同市全児童の保護者を対象としたアンケート結果がまとまった。それによると、
地場産使用のために給食費を値上げすることに対し保護者の73%が理解を示した。また、
地場産給食は新鮮で安心であるとのイメージが浮き彫りになった。 (03.02.21)
●栃木県小山市、地場産米粉パンに切り替え
日本農業新聞03年2月1日付によると、栃木県小山市は03年度より学校給食用パンの一部を地場産米粉パンに切り替える。
小中学校38校15400食が対象。週2回がパン、週3回が米飯で、米粉パンは月2回程度。年間11.7トンの地場産米消費増となる。
(03.02.21)
●兵庫県小野市、酒米パンの導入
日本農業新聞03年2月1日付によると、兵庫県小野市は酒米山田錦を利用した米粉パンを学校給食に導入する予定。JA兵庫みらいが、
地場産の酒米山田錦を利用した米粉パンを試作、酒米の栽培面積維持や地産地消の拡大を目指す。 (03.02.21)
●秋田県、県産小麦・酵母で地産地消パン
河北新報03年1月28日付によれば、
秋田県は秋田県大潟村産小麦のハルイブキと白神こだま天然酵母を利用したバターロールを2月~3月にかけて3回学校給食に出す。
県内公立小中学生は約440校約10万人。03年度は5回程度を出す方針。1個あたり10円のコスト高は、半分を県が補助し、
今後コストや技術改善に努めるという。 (03.02.13)
●北海道美唄市、地場産米粉パン試験導入
日本農業新聞03年1月29日付によれば、北海道美唄市は地場産米きらら397を85%、小麦グルテン15%使用の米粉パンを試験導入し、
市内8小、6中、5保育所の約2780食が供給された。今後も試験導入し、本格導入を検討する。北海道内での米粉パン給食は初。
コスト増分は市農政課が負担した。 (03.02.13)
●茨城県友部町、独自の米粉パン開発
日本農業新聞03年1月23日付によれば、茨城県友部町は、県産米粉50%、小麦粉50%、白神こだま酵母使用のパンを開発、
町立小学校保育所などで3千人が試食した。町では、今後、地場産米ゆめひたち、地場産小麦の新品種ニシノカオリを町内栽培し、
コストを下げて学校給食に取り入れたいとしている。また、米飯、パン、野菜、麦茶などで地場産給食を拡大したいとしている。
(03.02.13)
●鹿児島県南種子町、給食用野菜施設完成
日本農業新聞03年1月28日付によれば、鹿児島県南種子町では給食等地場野菜供給安定対策事業としてハウス施設を建設、完成した。
すでに3人が、トマト、ナス、ピーマン、キュウリ、レイシ、ネギ、メロンを栽培している。学校給食の地場産野菜として活用される予定。
(03.02.13)
●千葉県、月1回、全食材県産の給食を
日本農業新聞03年1月23日付によれば、千葉県は4月より月1回、献立をすべて県産食材でつくる千産千消デーを学校給食に設置する方針。
県学校給食栄養士会、JA、市場、小売、消費者団体らと県産農産物販売促進の会議を開き、栄養士らからは、趣旨に賛同するものの、
価格面や入手性をよくするなどの要望が相次いだ。 (03.02.13)
●滋賀県水口町、地場産献立
日本農業新聞03年1月31日付によると、滋賀県水口町学校給食センターは、小中学校、幼稚園の約5260食を調理している。
日常的に地場産野菜などを使用しているが、給食週間中に滋賀県認証環境こだわり農産物を使用。農薬・化学肥料5割以下のもの。
栄養士らが栽培ほ場を回り、生産者や収穫風景をビデオ化、各学校に配布、生産状況も紹介した。 (03.02.13)
●栃木県、県産かんぴょう献立
日本農業新聞03年1月24日付によると、学校給食週間に栃木県の各地では県産のかんぴょうを使った給食を出すところが多い。
県干瓢商業協同組合調べて、小山市、宇都宮市をはじめ、県内42市町村など、376校分、573kgが取り扱われた。 (03.02.13)
●鹿児島県、地場産給食実施
日本農業新聞03年1月17日付・南日本新聞1月24日付によれば、鹿児島県は、学校給食週間に合わせ、
県内885小中学校で県産食材をつかった「鹿児島県をまるごと味わう学校給食」を行った。献立は市町村別に異なり、
南種子町のインギー鶏のすき焼き、与論町のそてつおじや、また、古代米赤飯、ヤキ汁、飛魚のすり身揚げなど工夫されたものとなった。
(03.02.13)
●岩手県東和町の地場型給食
日本経済新聞03年1月1日付によると、岩手県東和町では1999年より8小学校で地場産ひとめぼれを使用。米飯給食は週4回。また、
葉物野菜や芋類も地場産を使用。生産者から栽培状況や品種ごとの調理の提案も行っている。 (03.01.26)
●宮崎県えびの市、週5回、地場産米
日本農業新聞02年12月31日付によると、宮崎県えびの市では、地場産のヒノヒカリを使用し、週5回の米飯給食を行っている。
県給食会の米より割高だが、差額は、市とJAが負担。 (03.01.26)
●愛知県、学校給食に新品種を導入
中日新聞03年1月10日付によると、愛知県は、県農業総合試験場が開発した新品種「あいちのかおりSBL」を県内で栽培し、
それを県内の小中学校の給食に利用する方針を示した。減農薬での栽培がしやすい品種だという。 (03.01.26)
[ 03/12/31 地場産・産直 ]