学校給食ニュース
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埼玉県川越市の例

 遺伝子組み換え食品を考える市民の会によると、 97年4月に教育委員会に対し遺伝子組み換え食材を学校給食に使わないで欲しいという要請をしたところ、その時点ですでに豆腐については、 分別証明書を取り寄せて変更していました。栄養士などからの働きかけもあり、平成10年度には、 遺伝子組み換え食品としての疑いがある食材に対してはそれぞれ対応しています。
 具体的には、平成10年6月現在で、
豆腐…納入業者より遺伝子組み換え大豆を使用していないという証明書を提出。
味噌…同上。
醤油…組み換え大豆が混入する可能性があるため、平成10年度2学期より組み換えをしていない大豆を原料とした醤油に移行。
きなこ…平成10年度から国内産の大豆を原料としたものを使用。
ナタネ油…平成10年6月から遺伝子組み換え原料ではないという証明書が提出されたものを使用。なお、 ノルマルヘキサンを使用しない圧搾方式で絞った油。
冷凍カットポテト…平成10年より国内産のものを使用。
でんぷん…以前から国内産。
冷凍ホールコーン…平成10年度から納入業者より遺伝子組み換えではないという証明書を提出させた。
クリームコーン缶…組み換えではないという証明書を提出。以前から使用しているもの。
ホールコーン缶…同上。
肉・牛乳…飼料の中に遺伝子組み換え作物が入っている可能性があり、証明書を提出させることが困難な状況である。調査を依頼中。
液卵…国内産(茨城県、大阪府)の卵を使用しているが、飼料の中に組み換え作物が入っている可能性があり、証明書を提出させることが困難な状況。 調査を依頼中。
冷凍食品など…遺伝子組み換え食品を使用していないという証明書を提出させることが困難な状況である。としています。
 さらに、川越市教育委員会は、8月18日現在で、遺伝子組み換え食品に関する規格並びにメーカー指定の変更についてという書面の中で、 コーン缶、トマトケチャップ、ピューレ、油、味噌、醤油、大豆煮豆、ボイル大豆、冷凍コーンについて、「遺伝子組み換え原料を使用しない」 という規格を入れています。チルドスライスポテトについては、国内産指定をしています。
 遺伝子組み換え食品を考える市民の会、名和雪子さんによると、「川越市は、小中学校ともにセンターなので、 加工食品の利用がどうしても多くなります。この加工食品の原料についてまでは今のところ対処ができていません。栄養士さんはがんばっていますが、 これは、川越市学校給食のシステム的な限界です。本当に遺伝子組み換え食品を学校給食から完全に排除するためには、 センターを自校方式にあらためるなど、給食システムを変えるしかありません。遺伝子組み換え食品問題は、 学校給食のあり方そのものも問いかけています」と話していました。

(学校給食ニュース7号 1998年11月)

 

[ 98/12/31 遺伝子組み換え ]


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