その後の学校給食と牛肉の動き(2001.10-2002.02)
その後の学校給食と牛肉の動き(2001.10-2002.02)2001年10月19日~11月上旬
大阪市は、10月30日より代替献立を元に戻す。食材の確保が可能になったため。(読売新聞10月26日付)
埼玉県岡部町は、10月25日に牛肉の使用再開を決めた。埼玉県では初の再開公表。同町には、町の肥育牛組合や酪農協会が再開を要望していた。
(日本農業新聞10月26日付)
兵庫県、自粛市町村中7市町が再開、51市町はいぜん中止。神戸市も中止のまま。(神戸新聞11月1日付)
神奈川県、12月より4市村が使用再開、のこり31市町村は再開せずか検討中。保護者の不安の声が大きいとのこと。(神奈川新聞11月2日付)
茨城県、自粛の61市町村中8町村が再開、16市町村が自粛継続、36市町村が検討中、1町は産地指定で使用とのこと。
(日本農業新聞11月2日)
札幌市、12月より自粛を解除の方針、市長明らかに。(北海道新聞11月6日)
愛知県半田市、12月より再開と学校給食センター。学校給食運営協議会でも確認(中日新聞11月8日)
福岡県、県内の公立小、中、養護学校978校のうち、再開あるいは年内に再開予定が308校、再開検討中が251校で、
自粛をしたなかの92.7%が前向きとしている。(西日本新聞11月13日)
福岡市、11月8日より順次再開。市教委が納入業者に検査済み証明書の添付を義務づけ。(西日本新聞11月8日)
山形県、おいしい山形推進機構とともに、県内小中学校、高校で給食実施校に県産牛の一斉実施日を行う。食材費の差額は県と関係団体が負担。
市町村教委らと調整中。(山形新聞11月9日)
群馬県、8市町村で1月までに再開。22市町村は再開に向けて検討中。(上毛新聞11月9日)
2001年11月中下旬
農水省まとめの学校給食と牛肉
日本農業新聞01年12月5日付によると、農水省の11月まとめとして、全国の学校給食での牛肉自粛割合3割で回復傾向にあるとしている。
北海道では、199市町村中50市町村が自粛、そのうち解除予定、検討をしているのが45市町村。山形県は、
44市町村中38市町村が県産牛肉を使用し、02年1月には全市町村が使用する。三重県は、自粛が当初67市町村から8町に減る。
山口県では自粛141校中128校が再開。滋賀県も自粛35市町中26市町が再開。長崎、鹿児島、宮崎県は発生前に状況が戻った。
大阪府では自粛40市町村中32市町村が解除方針をとらない。
北海道新冠町、地場産和牛使用に助成
北海道新聞01年12月4日付によると、北海道新冠町では、町内小中学校10校が食材に地場産和牛を使用する場合、代金を町が助成する。
12月中1校2回が上限。1校が行い、2~3校が検討しているという。なお、同町では、
各校とも年数回輸入牛を使う程度で給食に牛肉はほとんど出ていなかった。
農業団体、文部科学省などに牛肉使用を要請
日本農業新聞01年12月1日付によると、BSE問題全国農業団体対策本部は、国産牛肉を学校給食で使用再開するよう文部科学省、全国知事会、
市町村会などに要請することを決めた。
北海道札幌市と石狩市で自粛継続へ
北海道新聞01年11月22日付によると、
学校給食での牛肉再開方針を立てていた札幌市と石狩市では国内2頭目の狂牛病が判明した11月21日に使用自粛継続を決めた。
宮城県の状況
河北新報01年11月17日付によると、宮城県では69市町村のうち54市町村で学校給食の牛肉使用を自粛していたが、
18市町では自粛解除をしている。
12月~2002年1月
02年1月17日限材、牛肉自粛は全国で27%、農水省調べ(日本農業新聞02年1月19日)
熊本県JAグループ対策本部、学校給食への県産牛肉使用を要請する活動を計画(熊本日日新聞02年1月21日)
宮城県古川市でBSE対策集会、学校給食での牛肉使用自粛解除を要望(河北新報02年1月22日)
石川県農林水産部、県内の市町村教育長会、栄養職員会合、PTA協議会役員会などで給食での学校給食使用再会に理解を求める活動。
(北国新聞02年1月29日)
雪印食品牛肉偽装詐欺事件
兵庫県8市町が学校給食での雪印食品製品使用中止を決定、一部には雪印乳業製品中止も(神戸新聞02年1月26日)
愛知県蒲郡市教委は2月から雪印食品製品の使用中止を決定。雪印乳業の牛乳は県教委による業者割り当てのため、使用を継続。
一宮市も雪印食品使用中止を決定(中日新聞02年1月26日)
福岡県宗像市、雪印食品製品の使用中止を決定。福岡市教委は「ここ数年使用実績がない」と。乳業の牛乳等は使用継続。
(西日本新聞02年1月26日)
神奈川県厚木市、従来不使用の雪印食品製品と乳業の粉チーズなど今後グループ品を一切使わないことを決定(産経新聞02年1月26日)
島根県学校給食会、大阪府、岡山市、雪印乳業などグループ製品の取り扱いを中止(産経新聞02年1月26日)
香川県丸亀市教委、大分県臼杵市学校給食センター、雪印ブランドの食品使用を中止(読売新聞02年1月27日)
福岡県直方市教委、雪印ブランド食材の使用を中止決定(西日本新聞02年1月29日)
広島市教委、雪印食品を学校給食食材の指名競争入札から除外。(中国新聞02年1月29日)
福岡県北九州市、雪印食品の使用中止を決定。福間町は乳業も含め中止。(西日本新聞02年1月30日)
北海道室蘭市教委、江別市教委、雪印食品の使用中止。(北海道新聞02年1月30日)
山形県鯉川村、立川町、松山町、雪印食品の使用中止。他市町村も検討中。(山形新聞02年1月30日)
富山県学校給食会、雪印乳業以下グループの製品取り扱い中止を決定。(毎日新聞02年2月1日)
2002年2月
北海道札幌市教委、北広島市教委、雪印食品の牛肉偽装を受け同社製品の使用を中止(北海道新聞02年2月7日)
北海道稚内市教委、雪印食品の牛肉偽装を受け、雪印グループ全商品の使用を中止(北海道新聞02年2月8日)
青森県岩木町教委、雪印グループ全商品の使用中止を決定(河北新報02年2月8日)
北海道北見市教委、各校に牛肉使用量を増やすよう要請(北海道新聞02年2月15日)
全国の市立・および東京23区立小学校約14000校に共同通信社が行った調査で約4割が雪印グループの製品を何らかの形で排除していた
(日本経済新聞02年2月18日)
兵庫県内、給食の牛肉中止で給食費が余る。臨時のデザートや料理を増やすなどの対応(東京新聞02年2月20日)
茨城県などが主催する茨城県牛海綿状脳症対策本部は、県独自のBSE検査を行うこと、学校給食の牛肉使用再開を指導継続することを決めた。なお、
2月15日現在、茨城県84市町村中自粛をしていた62市町村のうち49校が再開している(日本農業新聞02年2月21日)
給食牛肉偽装疑惑
02年2月21日付け朝日新聞ほか、2月中旬から、大阪市、大阪府、
兵庫県内の学校給食に使われている国産牛肉が輸入牛肉であったとの疑いが広がった。朝日新聞の調査では、
複数の業者が以前から輸入牛肉を国産牛肉として学校給食用に納入していたとしている。また、大阪市教委、大阪府教委、
神戸市教委などが調査を行った。疑惑がもたれていた業者ヒルマは疑惑を否定していたが、納入中止、自粛要請などを受け、急速に経営環境が悪化、
自己破産申請へ追い込まれた。
農水省、牛肉自粛の動向をホームページで公開
農林水産省ホームページでは、農水省関係機関が調べた自治体、学校での牛肉自粛動向について、毎月の状況を公開している。6月14日現在、
全国平均で14%の自治体が牛肉自粛を継続中。
[ 02/12/31 BSE ]