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遺伝子組み換えイネの研究開発

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(はじめに)
 水田での稲作は雨が多く傾斜地が多い日本でもっとも作りやすく、また自然環境を守る土地の利用方法です。また、コメは、 主食として食文化のみならず、日本の伝統文化の中心にもなっています。コメは、近年輸入自由化によって自給率が少し下がりましたが、 減反政策で強制的にコメ作りをやめさせなければならないほど、自給しやすい作物でもあります。
 そのためか、日本の政府・企業には、コメの分野だけは日本が世界をリードしたいという意欲があり、日本国内で海外の農薬メーカー、 バイオメーカーなどに協力して、遺伝子組み換えイネの研究開発をすすめています。すでに、 いくつかの品種が農水省によって作付を認められています。まだ、厚生省の食品としての安全審査を受けたコメはありませんが、今後、 安全審査に申請が出される日は近いと考えられます。
 イネの遺伝子組み換えは、日本にとって大きな意味を持ちます。
 ひとつには、日本で遺伝子組み換え作物が栽培される可能性があります。これまでのところ、 遺伝子組み換え作物は日本で商業栽培されていないと考えられます。それが、イネの場合には省力化などの理由で栽培されるかも知れません。 国内の自然環境への影響が考えれます。そして、コメを主食にする日本人は、遺伝子組み換えの長期的な人体実験を行うことになります。
 ふたつめは、海外で日本向けの遺伝子組み換えイネが栽培され、それが安い価格で日本に輸出され、その結果、日本の農業が壊滅する可能性です。 すでに、日本の農業は輸入農産物やコメの価格下落によってとても厳しくなっています。このままいけば日本の農業がだめになり、 農地が荒れ果ててしまい、水害の多発など自然環境への影響も考えられます。また、不安のある輸入食品を食べさせられてしまうようになります。
 さらに、コメはまだまだ国際的な農産物ではなく、貿易量も少ない農産物です。そのため、自給的作物と言われています。 遺伝子組み換えイネによって大規模作付が行われるようになると、コメも貿易品になり、 東南アジアなどの食料を日本などの経済大国がうばってしまうことにもつながりかねません。

(どこまで開発がすすんでいるのか)
 遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンが2000年8月現在でまとめたリストによると、すでに多くのイネが開発されています。
(同キャンペーン資料より)


●参考資料と市民の動き

(参考資料)

「いらない! 遺伝子組み換えイネ」パンフレット
遺伝子組み換え食品いらない! キャンペーン発行
1冊350円送料120円大部数の場合割引あり
 問い合わせ 03-3711-7766
(日本消費者連盟内、同キャンペーン事務局)

 

 

 



「FOR BIGINNERS SCIENCE 遺伝子組み換えイネ編」
(天笠啓祐著 現代書館発行 1500円)

(学校給食ニュース2000年10月号)

[ 00/12/31 BSE ]


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