時事情報 2000年 衛生管理・食中毒関係
●名古屋市の小学校で食中毒
新潟日報00年9月26日付によると、名古屋市守山区苗代小学校で9月25日、4人が給食を食べて腹痛を訴えた。担任が給食の
「マグロと野菜のマヨネーズかけ」から異臭がして舌がしびれたので児童に食べないよう指示したが、
すでに同クラスの36人中13人が口をつけており、4人が腹痛を訴えたという。(00.11.20)
●埼玉県朝霞市で異物混入
産経新聞00年9月26日付によると、埼玉県朝霞市の小学校で4年生の給食のパンから長さ4センチの針が1本見つかった。埼玉県学校給食会では、
99年3月頃に同様の事件が相次いだためすべての工場に金属探知器を設置し、各校の配膳室に鍵をかけるよう要請している。(00.11.20)
●大分市、主要3業者にパン・ご飯の納入停止
大分合同新聞00年9月22日付によると、学校給食の異物混入などが問題になっている件で、大分市教委は、
これまで県学校給食会の対応を見守っていたが、9月21日に、大分市の3業者に対し納入停止を指示した。
3業者はいずれも9月14日以降にも異物混入を起こしていた。現在、大分市は5業者からパンやご飯の納入を受けているが、3業者がパンで約9割、
ご飯で約6割を占めているだけに、別の業者選定などに追われている。(00.10.27)
●磐田市の異物混入、加工製造業者が原因
静岡新聞00年9月13日付によると、磐田市の学校給食で金属片が混入した問題は、調査の結果豆腐製造業者の施設で起きたものとの結論がでた。
これにより、一時中止していた学校給食センターの運営を再開した。(00.10.27)
●富士宮市、学校給食再開
静岡新聞00年9月20日付によると、学校給食による集団食中毒を発生させた富士宮市立学校給食センターに出されていた業務禁止命令が解除され、
学校給食は1週間ぶりに再開された。なお、保健所の指導に基づき、市は冷房設備の改善、
施設設備の交換などの予算措置を補正予算として計上する予定。食中毒の原因食材、原因物質は現在のところ不明のまま。(00.10.27)
●大分市内でパンの異物混入多発
西日本新聞00年9月12日付によると、
大分市内の小中学校で99年4月から2000年9月にかけて学校給食用パンなど食品製造会社5社の製品で、ゴキブリ、針金など異物混入があり、
合計34回に上っていることがわかった。また、大分市教育委員会や大分県学校給食会は、この事実を県に報告しなかった。
今回の発覚で県は事実関係の調査に乗り出した。。(00.10.05)
●福岡県の保育所でO-157
時事通信、00年9月11日付によると、福岡県朝倉郡内の保育所で園児128人、職員ら計163人中、園児38人、
職員ら2人の計42人が病原性大腸菌O-157に感染していた。下痢などの症状が出たのは9人、症状は改善した。福岡県健康対策課は、
保育所の給食が原因ではないかと調査している。(00.9.19)
●食酢殺菌で生野菜
北海道新聞00年7月3日付によると、北海道日高管区内の静内町学校給食センターは、6月中旬、4年ぶりの生野菜としてミニトマトを出した。
児童からの要望や地元の農協からの要望に応えてのこと。しかし、それ以外の生野菜・果物は衛生面を考え出せないという。また、
同管区の浦河町と新冠町では、食材を酸度3%の食酢に10分間漬けて殺菌し、水洗いして出す方法で、野菜や果物を生で出している。
ドレッシングやマヨネーズの酸味と同じ味なので、食べる際に気にならないとしている。(00.8.25)
●横浜市、製造業者未確認の食材使用
産経新聞00年8月16日付によると、横浜市では、学校給食食材を市の学校給食会に委託しているが、乾燥うどんについて、市教委、給食会とも、
製造業者を確認しないままに使用していた。乾燥うどんは、横浜刑務所で製造し、市内の食品問屋を経由、市麺業協同組合を通して、
市給食会が購入していた。製造ラベルには公共施設工場での製造となっていたが、給食会、市教委とも、未確認で、
他の食品工場には行っている食品製造工場承認基準に基づく立ち入り検査も実施していなかった。(00.8.25)
●東京都、学校給食施設も届け出制に
厚生福祉4847号、00年7月5日付によると、東京都食品衛生調査会は、
食品衛生法で保健所長の営業許可を必要としない学校などの集団給食施設についても届け出を義務化、施設や管理運営基準を定め、
改善命令や罰則規定を盛り込む条例設置などを提言した答申をまとめた。都は、関係機関と協議の上、
食品製造等取締条例改正案を2001年議会に提出する方針。(00.8.5)
●衛生管理が地場産を難しく
日本農業新聞00年7月4日付によると、宮城県角田市は、地域農協の呼びかけで週5日の完全米飯給食を70年代に実施するなど、
地域とのつながりが深いとされ、地場産農産物使用の方針も立てているが、近年の衛生管理により地場産導入が難しく、頭を痛めている。
角田市学校給食センターでは、衛生管理のため、生野菜は出さず、サラダも加熱調理している。また、果物は、
塩素消毒液に5分浸せきさせるなど規制のため、カット野菜や工場で殺菌消毒されたパックイチゴを使用しているという。そのため、
地場産の農産物使用は困難だとしている。(00.8.5)
●青森市で虫ピン混入
陸奥新報00年3月3日付によると、青森市の長島小学校で2月28日、1件の虫ピン混入が発見された。ケガはなかった。
同市の給食はセンター方式。なお、同市の小学校では、99年3月に2件、7月に1件、縫い針が混入している。(00.4.30)
●堺市O-157、市と健保組合の調停成立
朝日新聞00年4月5日付によると、96年の病原性大腸菌O-157による学校給食集団感染で医療費を給付していた3府県の健康保険組合が、
原因は市の学校給食にあるとして、市に対し約8000間年の賠償を求めていた件に対し、
堺市側が一部を除く計6300万円を組合側に支払う方針を伝えたことで調停が成立した。(00.4.30)
●滋賀県愛知川町で食中毒?
読売新聞他、00年3月18日付によると、滋賀県愛知川町立愛知川東小学校で16日夜から、おう吐、発熱、下痢などの異常を127人が訴えた。
16日の給食時をさかいに起きているが、同給食は町内の学校給食センターで調理されている。他の学校や幼稚園での報告はなく、食中毒、異物混入、
感染症など原因の特定を急いでいる。(00.04.08)
●大阪市阿倍野区で食中毒?
読売新聞00年3月18日付によると、大阪府阿倍野区市立晴明丘南小学校で17日、児童約110人が体調不良を訴え、
吐き気や下痢で74人が欠席した。全校児童が16日の給食を食べている他、
6ねんせいは15日に茶話会でサンドイッチやシュークリームなどを飲食している。食中毒、感染症の両面から調査している。(00.04.08)
●石川県田鶴浜町の食中毒
産経新聞00年2月20日付けによると、石川県田鶴浜町の田鶴浜小学校で児童67人、教員3人が下痢や吐き気などの食中毒症状を訴えた。
田鶴浜町学校給食センターでの給食を原因とみて、保健所が調べている。(00.3.29)
●福山市の集団食中毒、小型球形ウイルス
山陽新聞99年12月20日付によると、広島県環境保険センターは、99年12月に広島県福山市の1小学校、1幼稚園で発生した集団食中毒は、
小型球形ウイルス(SRSV)が原因であると断定した。冬場に多く発生しやすく、おう吐、下痢、発熱などの症状があり、
比較的軽度な食中毒原因とされる。今回の最終的な発症者は217名。親子方式の給食が原因食材であった。(00.2.26)
●厚生省、衛生管理の問題指摘
朝日新聞、読売新聞00年1月25日付によると、厚生省の学校給食施設一斉点検の結果、衛生管理の改善が進んでいないことが分かった。加熱食材、
非加熱食材、器具を洗うシンクを分けていない、センターでの配送時に温度管理ができていない、手洗い設備の不備などが指摘され、
厚生省は各都道府県に改善を指示した。(00.2.26)
[ 00/12/31 衛生管理 ]