時事情報 2002年 衛生管理・食中毒関係
●甲府市、生の果物再開
山梨日日新聞02年9月27日付によると、山梨県甲府市教育委員会は、小中学校36校の学校給食に生の果物使用を再開した。病原性大腸菌O-
157での使用自粛以来6年ぶり。殺菌・洗浄により安全性は確保できるとしている。県産ブドウの甲斐路が出された。(02.11.18)
●愛知県津島市で、牛乳に異物混入
中日新聞02年11月13日付によると、愛知県津島市の1小学校で、ビン入り牛乳から長さ5ミリの鉄片が見つかった。
飲んだ児童が気がついて出した。この事故で、市内のメーカー昭和牛乳は2日間運転を停止、3日後から納品を再開した。停止期間は、
他メーカーの牛乳を使用した。(02.11.18)
●広島県福山市でパンに虫混入
中国新聞02年10月13日付によると、広島県福山市の小学校で給食のパンにコナムシが混入していた。児童が気が付いた。(02.10.21)
●広島県廿日市市で異物混入
山陽新聞02年9月30日付によると広島県廿日市市で学校給食に金属片が混入する事故が2日続けて発生した。17日には、
磯辺揚げに長さ1cmの金属片が刺さっていた。18日には、ご飯の中に直径6mmの金具が入っていた。
1999年に学校給食センターが民間委託されて以来、異物混入のトラブルが続いており、市では再発防止を徹底するとしている。
(02.10.21)
●鳥取県米子市、カッター刃混入
中国新聞02年10月5日付によると、鳥取県米子市の学校給食センターで調理した大学いもにフードカッターの刃(長さ1.5cm)が破損し混入、
小学校1年生の児童が異物に気づきはき出した。破損原因についてはメーカーで調査中。(02.10.21)
●文部科学省、給食食材の安全性確保を検討
産経新聞02年8月16日付によると、文部科学省は、安全な食材の調達方法の調査研究を03年度より行う方針。
各都道府県に1地域ずつモデル事業を委託する。教育委員会、保健所、食品安全管理を行う期間で推進組織を設置し、
納入業者への検査証明の求め方や市場での独自調査、生産者の顔が見える食材調達方法などを研究し、3年ほどで事例集としてまとめたいとしている。
(02.09.11)
●山形市、無登録農薬で学校給食対応
河北新報02年8月23日付によると、山形市は県産のリンゴ、ラフランス、県外産のナシを学校給食の献立から当面はずすことを決めた。
山形県内の業者らによる無登録農薬販売と使用が明らかになったことから、安全性が確保できるまでの当面の措置としている。代替には、
缶詰のモモやバナナ、ブルーベリージャムなどを使う。(02.09.11)
●仙台市、無登録農薬で納品業者に確認書
河北新報02年8月24日付によると、仙台市は、学校給食用野菜、果物類の納入業者決定に際し、
取引先の生産者が無登録農薬を使用していないことを確認し、文書で提出することを義務づける。すでに入札が終わった業者に対しては、
無登録農薬の有無を調査した。(02.09.11)
●日本ハム製品使用見合わせの動き
新聞各紙より、02年8月、日本ハムの子会社による牛肉偽装事件を受けて、学校給食での日本ハム製品使用中止の動きが起きている。
兵庫県神戸市、尼崎市、小野市、2学期より日本ハム製品使用を見合わせ。
兵庫県学校給食総合センター(県内84自治体に食材納入)、日本ハムの4品目の使用中止。
東京都あきる野市、2学期より日本ハム製品、日本フード製品使用を見合わせ。
富山県高岡市、2学期に日本フードの牛肉使用を見合わせ。
岩手県宮古市、2学期の日本ハム製品使用を見合わせ。
京都市、日本ハム製品使用を当面見合わせ。
愛知県名古屋市、日本ハム製ベーコンの使用見合わせを検討。豊岡市、9月の使用を中止。蒲郡市、新城市、豊田市、岡崎市、使用中止を検討。
岡山市、日本ハム製品の使用を見合わせ。(02.08.18)
●大阪市、給食食材仕入方法を変更
読売新聞、朝日新聞02年7月19日付によると、大阪市は、給食用牛肉の偽装疑惑を受け、学校給食用食材検討委員会を設置していたが、
このほど改善策が発表された。食材購入を行う(財)大阪市学校給食協会への納入業者が事実上固定されていたため、
毎年9月の納入業者登録を中央卸売市場や市教委のホームページでも告知、新規参入をしやすくする。また、契約で仕入れ量、仕入れ先、
納入記録などの記録作成保管、立ち入り調査を認める同意書などを取り付ける。違反があった場合、登録取り消し、
損害賠償請求を行うなどとしている。一方、納入検査の職員の技能向上や衛生管理調査の頻度を高めるともしている。牛肉については、
国産牛肉指定を維持し、価格入札とサンプル検査を併用する。(02.08.18)
●仙台市、給食用ウエットティッシュの議論続く
河北新報02年7月19日付によると、仙台市内の小中学校で給食時に使用されているウェットティッシュが議論を呼んでいる。
1967年以来ウェットティッシュの使用が続き、ごみ問題や財政面から廃止を望む声もある。01年度、試行的に8校で使用を中止したが、
うち4校が手洗い励行で完全廃止、うち4校は給食の手洗いなどで給食時間が短くなる、おしぼりがわりで便利などとして使用を再開した。
(02.08.18)
●高知市、給食用パンに異常
高知新聞02年7月6日付社説によると、高知市の7小学校で給食用パンに異臭、変色、異物混入があった。しかし、
県学校給食会では代替業者がいないことを理由に業者の変更などを考えていないとしている。品質をなおざりにする姿勢を高知新聞は批判している。
(02.07.18)
●中国産ワカメを国産と偽装
日本経済新聞、朝日新聞02年6月19日付によると、埼玉県鴻巣市の海藻加工業者が中国産ワカメを国産と偽装し、埼玉県学校給食会に販売、
給食食材として使われていたことが分かった。業務用のため、JAS法規制の対象とならない。業者側は、
国内加工なので国産と表示したとしているが、学校給食会に商品代を返金するとしている。(02.06.23)
●愛知県豊田市、牛乳回収
中日新聞、日経新聞02年3月23日付によると、愛知県豊田市の豊田乳業が同市内の学校給食用に製造した牛乳に洗浄用次亜塩素酸が混入した。
3月15日に出された牛乳を飲んだ児童が気づき、約2万個を回収した。
同市教委は18日から20日まで市内72小中学校と養護学校に別の会社の牛乳を使用した。(02.03.30)
●愛知県豊橋市の食中毒原因判明
中日新聞01年12月29日付によると、愛知県豊橋市で01年9月10月に児童生徒171人がサルモネラ・
エンテリティディス菌に感染した食中毒事故のうち、96人の感染源は10月の学校給食に出された月見まんじゅうだったと同市保健所が発表した。
同まんじゅうは、市内の業者が製造したもの。ただし、残りの発症ルートについては解明できなかった。(02.01.20)
●ウエットティッシュから手洗いに
河北新報01年12月4日付によると、仙台市では、給食の前にウエットティッシュで手指を消毒しているが、このほど、
ごみを増やすという指摘を受けて8校で石けんによる手洗いを試行する。食中毒への対応や、手洗い場の設備、給食時間が短くなるなどの懸念もあり、
試行を受けて検討するとしている。なお、学校給食用に小中学校で使用されるウエットティッシュの年間購入費は2290万円(約2100万枚)。
(02.01.05)
●札幌市で、牛乳の異臭
北海道新聞他01年12月16日付によると、
12月7日~13日にかけて雪印乳業札幌工場で製造された学校給食を飲んだ16校の生徒120人以上が異臭を指摘、
札幌市保健所と雪印乳業が合同で調査したところ、菌等の以上はなく、紙パックの内側にあるポリエチレンからの臭いであることが分かった。
製紙メーカーに詳しい因果関係調査を求めるとしている。一部に腹痛を訴える生徒がいたが、関係は分かっていない。(02.01.05)
●北海道苫小牧市で給食パンに縫い針
北海道新聞01年12月14日付によると、苫小牧市内の小学校1校で11月29日の給食パン1個に縫い針が混入していた。
このパンの袋には針でつついたようなあとがあったという。けがなどはなかった。(02.01.05)
[ 02/12/31 衛生管理 ]