甲府市3中学校で弁当給食食中毒
甲府市3中学校で弁当給食食中毒
山梨県甲府市の中学校業者弁当給食でノロウイルスによる大規模食中毒が発生した。4月20日、
同じ業者がつくる3中学校の弁当給食により、585人(教職員含む)が下痢や吐き気などの食中毒症状を示し、その後、
患者家族などで約60名の二次感染者を出すにいたった。
甲府市では、小学校は自校式、中学校は業者弁当方式である。食中毒を発生させた業者は、営業禁止処分となり、別の業者に委託された。また、
全小中学校には、次亜塩素酸ナトリウムスプレーと使い捨て手袋が配布され、小学校調理員、学校栄養職員、
中学校の給食事業者に対する緊急の衛生管理研修会などが行われた。
以下、山梨日日新聞に掲載された内容を時系列で紹介する。
06年4月22日 甲府市の3中学校で4月20日夜から21日にかけて382人(教職員含む)が下痢や吐き気を訴え、145人が欠席・
早退した。同日の弁当給食献立は、パン、オムレツ、サラダ、ロールキャベツ、ソーセージのコーン煮、スナッキーパンプ。
06年4月23日 山梨県4月22日に同じ業者が調理した弁当給食が原因と断定。原因物質は不明。県まとめの患者数521人(教職員含む)。
同社は営業禁止処分となる。山梨市教委は、3校の給食が再開される27日以降、別の業者に委託する。
06年4月25日 一次感染の患者数は585人に。家族が二次感染。24日に小学校9校で74人の児童が欠席(市教委まとめ)、
3中学校保護者に文書で衛生管理などの注意を呼びかけ。県はノロウイルスを検出し、病原を特定。
06年4月27日 26日、市議会委員会で教育長陳謝、市議会は対応の遅れを指摘。
06年4月28日 27日、県は二次感染者を60人と発表。29人が小学生。食中毒の3中学校のうち1中学校で別の業者が弁当給食を開始。
06年5月3日 市教委、生徒の治療費は全額補償すると保護者らに説明。
事故を起こした業者は営業禁止処分が解除されるが業者側は廃業を決定。
近年、ノロウイルスによる大規模食中毒が散見される。他の食中毒と異なり、1~2月に発生のピークを迎えることに特徴がある。また、 原因食材としては生カキをはじめ二枚貝を使用した食品や献立が多い。しかし、学校給食でのノロウイルスを原因とする食中毒は、 原因食材がパンなどの場合もある。大量調理現場では、調理者がノロウイルスに感染していたため発生する事例もある。
厚生労働省 ノロウイルスQ&A
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html
山梨日日新聞
http://www.sannichi.co.jp/index.php
甲府市(食中毒についての情報は掲載されていない)
http://www.city.kofu.yamanashi.jp/contents/
甲府市の学校給食(食中毒についての情報は掲載されていない)
http://www.city.kofu.yamanashi.jp/contents/content/section/47/229/
山梨県
http://www.pref.yamanashi.jp/pref/index.jsp
山梨県知事定例記者会見(質疑応答で、食中毒についての質問が複数ある) 06年4月25日
http://www.pref.yamanashi.jp/pref/news/viewNewsSimple.jsp?id=1146211239022&dir=200604&update_time=1146211777062
山梨県 > 衛生薬務課 > 食中毒の発生について
http://www.pref.yamanashi.jp/barrier/html/eiseiyakumu/76319202964.html
4月22日 食中毒の発生について(記者発表資料平成18年4月22日) PDF・当該の保健所発表資料
http://www.pref.yamanashi.jp/barrier/html/eiseiyakumu/images/67631684415.pdf
[ 06/05/07 衛生管理 ]