はじめに
給食食器は、その多くがふつうに家庭やレストランで使われている食器ではありません。プラスチック製やアルマイト製のものが多く使われています。 また、箸がようやく普及しましたが、それでも先割れスプーンのような、 日常では使うことのない食器がいまだに使用され続けている学校が多くあります。どうしてふつうの食事に使う食器が使われないのでしょうか。
学校給食は教育として行なわれています。一般的に使われる食器で食べることが求められていいのではないでしょうか。
過去30年以上にわたって、学校給食の食器を子ども達が日常的に使えるものへ変えていく運動があり、成果をあげてきました。その一方で、 問題を指摘されていたアルマイト食器にかわって、安全性に不安があったり、 用途に首をかしげざるを得ないプラスチック食器の導入が急速に進んでいます。
また、1998年に入ってから「環境ホルモン(=内分泌かく乱物質)」という言葉がマスコミをにぎわし、 ポリカーボネイト製食器からのビスフェノールA溶出について不安を覚えておられる方も多いと思います。
学校給食の食器について、考え方や運動の経緯、「環境ホルモン」などの情報や事例をまとめました。
[ 99/12/31 食器 ]