石けんへの第一歩を
全国には様々な形での石けん洗浄の取り組みがあります。言うまでもないことですが、石けんへの切り替えが成功するか否かは、
調理員の裁量と工夫にあります。石けん運動は、手荒れのための切り替えだけではなく、環境や子どもたちの将来を考えた行動として、栄養士、
教職員、保護者、地域を巻き込んだ運動になる可能性を持っています。と同時に、調理を民間委託ではなく、直営で行ない、
必要な人員や設備を整えることが、労働改善だけではなく、子どもたちのためになることを明らかにしてくれます。
合成洗剤から石けんへの運動は、民間委託問題、環境ホルモン(内分泌かく乱物質)問題やプラスチック食器問題、また、
衛生管理の問題を浮き彫りにする大きなテーマです。
しかも、活きた教材として最適なテーマでもあります。すでに、「環境読本」をつくったり、個々の教職員の工夫によって、生活科、社会科、
理科などの授業に取り入れられている実績もあります。
石けんのことを学び、合成洗剤のことを知るところから、大きな運動の芽が育ちます。
(学校給食ニュース6号 1998年10月)
[ 98/12/31 石けん・化学物質 ]