時事情報 2000年 環境関係ほか
●給食の容器をビンに…小学生が要望
朝日新聞00年12月18日付によると、高知県井野町の井野小学校6年2組は、環境学習で紙パックの環境への問題点を学び、
紙パックとビンの長所、短所を調べた結果、ビンのほうが何度も使えてごみが出ないとして、学校に紙パックからビンへの変更を要望した。
学校側は難色を示したが、下級生に紙芝居でビンのよさをアピールしたり、紙パックを洗ってリサイクルする、
ストローを使わないなどの活動をはじめた。また、新聞への投書などによって広く知られるようになり、11月に教員による「学校環境改善委員会」
が設置された。学校では、ビンに変えるのは難しいが検討は続けるとしている。(00.12.24)
●ネパールの山村で学校給食
河北新報00年9月29日付によると、塩釜青年会議所がカトマンズ青年会議所の協力依頼に応え、ネパールカガチ村のシュリー・
バワニ小学校で学校給食をはじめるにあたり、活動基金のうち8万円を提供した。カトマンズ青年会議所では、毎月2回、食パンとミルク、果物、
卵の給食を提供している。同村では就学対象の約1600人中通学者は100人程度という。給食時には、200人弱が登校するため、
この取り組みを続けたいとしている。(00.10.27)
●学校給食残菜などで畜産
新潟日報00年10月15日付によると、長岡市の渡辺牧場は1994年から学校給食残菜などを利用し、肥育牛、豚、採卵鶏、野菜などを飼育、
栽培している。70年代には規模拡大を行ったが、その後地域循環型牧場経営に切り替えた。現在、家畜の餌の70%が、学校給食残菜、豆腐かす、
酒かすなどの食品残さを発酵させたものを使用。長岡市内の21校、保育所2所、事業所13カ所などから集めている。
牧場では小中学校の遠足や体験学習を受け入れている。学校給食食材に使用されているかどうかは不明。(00.10.27)
●秋田市など給食残菜は焼却
秋田魁新報00年9月4日付は、秋田県内の学校給食残菜処理についてまとめている。それによると、県内の大半は焼却処分しており、
たい肥化などは少数派。秋田市では当面焼却を続ける方針、横田氏、小坂町などはたい肥化を導入。
大館市は現在リサイクルセンター設置を構想している。(00.10.05)
●宮崎県延岡市のたい肥センター
日本農業新聞00年8月26日付によると、宮崎県延岡市では、給食残さ、家畜糞尿、魚市場の残さなどをたい肥センターで処理し、
たい肥をつくっている。このたい肥を利用して、学校給食用の地場食材も栽培され、給食に利用されている。(00.9.19)
●農水省、食べ残し調査
産経新聞00年8月9日付によると、農水省は、食べ残しの実態調査を8月10日から9月末に行い、2001年に速報をまとめるとしている。家庭、
小売店、製造業者、外食産業などでの種類別廃棄状態を調べ、日本の年間食品ロス率を推計する。平成4年の推計では、一般家庭が供給量の5.2%、
学校給食で食べ残している米やパンは4.3%という記録がある。なお、アメリカでは、97年7月の調査で、小売り、外食、
家庭での食べ残し量が純食料供給量の27%という結果がでている。(00.8.25)
●生ごみ処理機で飼料に
千葉日報00年7月5日付によると、千葉県茂原市の東郷小学校は、生ごみ処理機を導入し、学校給食の調理くず、
残菜などの生ごみ約20~30kgを発酵と乾燥で7時間かけて処理。最大容量50kg。約半分の生成量ができ、
学校で飼育している小動物のエサや植物の肥料に活用する。環境教育教材としても利用するという。学区内の希望者には配布する。(00.8.25)
●杉並区、給食残菜を建材用炭に
東京新聞00年6月7日付によれば、杉並区は学校給食の残菜などを蒸し焼きにして炭に変え、
住宅建材として利用する処理機をメーカーとともに開発し、区内の大宮中学校に設置した。1回の処理に15~20時間。1回で残菜、枯葉、
紙おむつなど50kgから2~5kg程度の炭ができるという。(00.6.16)
●高知県須崎市、生ごみ処理機を全小学校に
高知新聞00年2月23日付によると、須崎市は市内全9小学校に生ごみ処理機を導入する。給食残さをたい肥化し、学校花壇などに利用する。
(00.04.08)
●山形県立川町のたい肥生産
山形新聞00年2月18日付けによると、山形県立川町では、1988年からたい肥センターを運営し、できたたい肥は、
町内の有機米研究会らによって使用されている。この有機米は学校給食に使われており、児童は施設見学に訪れ、環境について学んでいる。
(00.3.29)
●世田谷区、給食残飯をたい肥化
読売新聞00年1月26日付によると、世田谷区は来年度中に自校式の小中学校に生ごみ処理機を導入する。年間約400トンの生ごみが処理され、
約70トンのたい肥ができるという。すでに導入した学校では、できたたい肥を協力農家に渡し、小松菜を栽培して、
学校給食に納入する試みも行われている。。(00.2.26)
●紙パックの完全回収再生使用
上毛新聞00年1月22日付によると、群馬県牛乳協業組合は、新工場稼働にあわせ学校給食用牛乳パックの回収を行い、裁断・洗浄・
乾燥させて業者に売却する設備を導入した。同組合は、県内の学校給食用牛乳で約4割のシェアを持ち、全生産量のうち8~9%
が学校給食用を占める。(00.2.26)
[ 00/12/31 環境関係 ]