学校給食ニュース

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本の紹介 学校給食食べ歩記1

【本の紹介 学校給食食べ歩記1】
食育研究家の吉原ひろこさんが全国の学校給食を食べ歩きし、その内容や特徴、献立をイラストと文章で紹介した作品です。 朝日新聞大阪版に連載されています。第二弾も発売が予定されています。

「学校給食食べ歩記1」 吉原ひろこ著 サテマガ・ビー・アイ刊

吉原ひろこホームページ
http://y-hiroko.net/

サテマガ・ビー・アイ
http://www.satemaga.co.jp/issue_kesera.htm

[ 07/10/03 食教育 ]

本の紹介 絵本・給食番長

【本の紹介 絵本・給食番長】
福岡市の調理員からの情報です。福岡市の学校給食調理員に取材して書かれた絵本「給食番長」が出版されました。 学校給食をテーマにしたユーモアたっぷりの作品で、給食室の様子が描かれていて、給食の大切さ、 給食調理の大変さをわかりやすく伝えています。博多弁と標準語のバイリンガル絵本となっています。
新聞報道などによると、2007年6月に出版され、すでに第6刷まで増刷、12000部となっています。

「給食番長」 よしながこうたく作 長崎出版刊

長崎出版
http://doremifa.net/nagasaki/

 

[ 07/10/03 食教育 ]

仙台市の業者、牛肉消費期限やベーコンのJAS表示偽装

河北新報07年9月11日、22日、毎日新聞(インターネット)9月9日、朝日新聞(インターネット)9月21日付などによると、 仙台市の食肉処理・卸業者「精肉石川屋」は、牛肉14kgの賞味期限を改ざんし販売。 学校給食での取引業者となっていたため仙台市教委は給食施設での使用中止を指示した。 同社は学校給食関係の賞味期限改ざんはないとしていたが、その後の調査で、 学校給食用に納入されたベーコンがJAS規格外のものにJASマークをつけて偽装したものと判明。 偽装されたベーコンの一部はJAS規格にない着色料、卵白などが添加されていた。仙台市教委は、 アレルギー表示義務のある卵を使っていたことから全小中学校、給食実施幼稚園、高校の保護者に文書で敬意を説明した。仙台市では、 学校給食献立表にアレルギー表示義務品目、表示奨励品目を掲載している。

仙台市
http://www.city.sendai.jp/

仙台市教育委員会
http://www.city.sendai.jp/kyouiku/

 

[ 07/10/03 政策・法律 ]

山梨県甲州市、給食原因の集団食中毒

山梨日々新聞07年9月20日、24日付によると、山梨県甲州市の1中学校で学校給食が原因の集団食中毒が発生した。 原因菌は病原性大腸菌O-44とみられるが、サンプルからは検出されなかったため原因食品は不明。患者数生徒206人、教職員23人。 単独調理場方式で、全校生徒285人、教職員31人である。通院、欠席などはあったがいずれも軽症。

甲州市
http://www.city.koshu.yamanashi.jp/koshu/

 

[ 07/10/03 衛生管理 ]

滋賀県彦根市、給食センターをPFIで

滋賀県彦根市は、7中学校のうち1中学校を除く6校が学校給食未実施である。そこで、 6校の給食実施に向けてPFI導入可能性調査を行い、業者を決定した。今後、具体的な検討に入る見通し。

彦根市
http://www.city.hikone.shiga.jp/

彦根市教育委員会
http://www.city.hikone.shiga.jp/edu/index.html

(仮称)彦根市学校給食センター
http://www.city.hikone.shiga.jp/edu/taiiku/meal/kyushoku-ct.html

 

[ 07/10/03 施設設備 ]

京都府福知山市、7000食規模の学校給食センター新設へ

福知山市ホームページ、日刊建設工業新聞07年10月1日、建設通信新聞07年9月26日付等によると、京都府福知山市は、 福知山学校給食センター、三和学校給食センターを統合しドライシステムによる7000食規模の学校給食センターを建設する方針。 2センターの学校給食のほか、学校給食未実施の6中学校にも給食を配食し、小中完全給食を実施する。

福知山市
http://www.city.fukuchiyama.kyoto.jp/

[ 07/10/03 施設設備 ]

広島市、輸入食材の残留農薬検査

中国新聞07年9月30日付によると、財団法人広島市学校給食会は、市内の小中学校に納入する中国産野菜の残留農薬検査を行っている。 広島市は、小中学校209校分を一括購入しており、7月から自主検査を開始している。

広島市
http://www.city.hiroshima.jp/

広島市学校給食会
http://www.hiroins-net.ne.jp/kyusyoku/index.html

 

[ 07/10/03 農薬・添加物など ]

米ぬか油価格上昇

日本経済新聞07年8月16日付によると、米ぬか油の国内価格が上昇している。米生産量減少による原料の米ぬかの不足と、 学校給食等での米ぬか油の使用増加などによるもの。

 

[ 07/10/03 運営・内容 ]

米ぬか油価格上昇

日本経済新聞07年8月16日付によると、米ぬか油の国内価格が上昇している。米生産量減少による原料の米ぬかの不足と、 学校給食等での米ぬか油の使用増加などによるもの。

 

高知市、学校給食の民間委託方針

高知市ホームページ行政管理課「事務事業の総点検」(07年9月6日公開)によると、高知市は、学校給食調理について「退職者不補充、 学校毎の民間委託を試行導入、開始目標平成21年度」とする方針を打ち出した。

高知市
http://www.city.kochi.kochi.jp/

行政管理課
http://www.city.kochi.kochi.jp/deeps/01/0111/index.htm

事務事業の総点検
http://www.city.kochi.kochi.jp/joho/html/gs0000266500.htm

 

[ 07/10/03 運営・内容 ]

JA横浜が小学校等に農業紹介DVD制作・配布

JA神奈川ホームページによると、JA横浜は、横浜市内の小学生に横浜の農業を紹介するDVDを制作し、市内小学校347校、 特別支援校9校等へ配布した。

JA神奈川(JA横浜の農業振興活動)
http://www.jakanagawa.gr.jp/yokohama/PDF/2007_23.pdf

 

[ 07/10/03 食教育 ]

自治労通信で学校給食全国食べ歩き連載中

自治労は、「自治労通信」の中で、学校給食についての連載を行っている。2007年9月現在、4本が公開されている。 調理員の目からみた学校給食の事例を報告している。

NO.1 プロローグ 給食献立から調理員さんの思いがあふれる
http://www.jichiro.gr.jp/tsuushin/722/722_8.html

NO.2 京都市立二条城北小学校 防災とボランティアの日に「すいとん」
http://www.jichiro.gr.jp/tsuushin/723/723_5.html

NO.3 福岡市南当仁小学校 新献立の回転釜で作る「炊き込みごはん」
http://www.jichiro.gr.jp/tsuushin/724/724_3.html

No.4 東京・八王子市立由木西小学校 子どもたちが掘って「たけのこごはん」
http://www.jichiro.gr.jp/tsuushin/725/725_7.html

自治労通信
http://www.jichiro.gr.jp/tsuushin/index.html

 

[ 07/10/03 取材メモ・リンク ]

魚介類に含まれるメチル水銀と食の安全性

魚介類に含まれるメチル水銀と食の安全性
2005年11月の厚生労働省「妊婦への魚介類の摂取と水銀に関する注意事項」と課題整理


学校給食ニュース2007年10月号をホームページ向けに改変して掲載

 厚生労働省は、2005年11月に「妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項」を発表し、 胎児へのメチル水銀による健康影響を避けるために妊婦にメチル水銀を多く含む魚介類についての食べる量を気をつけるよう注意を促しました。
 これは、2003年6月に公表した「水銀を含有する魚介類等の摂食に関する注意事項」を、 食品安全委員会のリスク評価の結果を受けて見直ししたものです。
 この注意事項では健康に影響が考えられる対象となるのが「胎児」であるため、実際の対象者は 「妊娠している方又は妊娠している可能性のある方」です。
 乳児をはじめ、子ども、対象外の大人については、この注意事項の対象となっていませんが、学校給食の関係者の関心も高いことや、 「和歌山県太地町の学校給食にクジラ肉、規制値を超える水銀が」といった投稿も寄せられていることから、特集を組みました。
 他の食品の安全についても同じことですが、
「メチル水銀は危険 → 魚介類にはメチル水銀が含まれる → 魚は食べない」といった一足飛びの結論に飛びつくことなく、 この問題を理解し、関係者で学び、役立て、考えていただければ幸いです。

●厚生労働省の「注意事項」
まず、以下の「注意事項」をご一読ください。
厚生労働省「妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項の見直しについて」
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/051102-1.html

妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項(PDF)
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/051102-1-02.pdf

●解説
【魚介類と水銀】
 水銀は、自然界に天然に存在する成分で、人間活動による汚染がなくても、環境中の微生物によって無機水銀がメチル水銀に変化し、 食物連鎖によって魚介類に取り込まれます。そのため、食物連鎖の上位にいる生物ほど体内に多くメチル水銀が含まれることになります。
 化石燃料の燃焼、硫化鉱の精錬、セメント製造、ごみ焼却など人間の産業活動によって水銀の環境中への放出は増えています。

【水銀の健康影響】
 水銀の健康影響といえば、水俣病が真っ先に思い出されます。水俣病は、 工場排水に含まれた高濃度の水銀が海中の微生物によってメチル水銀となり、魚介類を通じてとても高い濃度で人に取り込まれ、 脳や神経系に達して重い障害を与えた食品中毒(メチル水銀中毒)であり、公害事件です。水俣病では、 胎盤を通じて胎児にメチル水銀が取り込まれ重い障害を受けた患者(被害者)もいます。
 今回の「注意事項」は、日常の摂取における低濃度の摂取でも起きる健康被害を避けるためのもので、水俣病のような高い濃度・ 量を摂取したことによるメチル水銀中毒とは一線を画しておく必要があります。
 ちなみに、水俣病の原因となった海域では水銀を封じ込める対策がとられ、その後水銀含有量を調査した上で、漁業が再開されています。

【メチル水銀の毒性について】
 農林水産省が公開している「食品安全に関するリスクプロファイルシート(化学物質)」2006年7月14日版の「メチル水銀」の項目では、 メチル水銀の毒性について
「急性毒性 メチル水銀:体内量1,000mgで致死、体内量100mgで中毒死
 長期毒性 ・中枢神経系への影響
 求心性視野狭窄、聴覚障害、構語障害、運動失調がみられる。
 暴露が軽度の場合、知覚異常や倦怠感があらわれる。
 これらの症状が発生する体内負荷量の閾値は、知覚異常では25mg、運動失調50mg、構語障害90mg、聴覚損失180mg、 死亡200mg以上とされている。
 また、WHOは、成人では血中水銀濃度で200μg/L(毛髪水銀濃度では50ppm に相当) で知覚異常等神経学的な影響のリスクが5%であるとしている。
 ・最も鋭敏な影響
 メチル水銀の暴露の結果として、神経発達が最も感受性の高い健康影響であり、 子宮での発達段階が神経発達毒性における最も影響の大きい時期」
としています。

■胎児に与える影響について
 この「注意事項」では、胎児に与える影響について「あるとしても将来の社会生活に支障があるような重篤なものではありません」 としています。「重篤」というのは、水俣病の患者(被害者)のような重い障害を言うようです。
 一方、考えられる影響について、「Q&A」では、「例えば、7歳児になった時、 音を聞いてから耳から脳幹へ伝わる神経の反応が1/1000秒以下のレベルで遅れるといったもので、 日常生活に大きな影響を与えるものではありません」「胎児期に低濃度のメチル水銀の曝露を受けた7歳児において、 臍帯血水銀濃度の増加に伴って、*運動機能、注意、視覚空間、言語、 言語記憶の各テストの得点が相対評価4段階のうち下位の子供の割合が若干増加したとの報告があります。しかし、 これらのテストの参加者は成績が下位であっても健康上問題はなかったとも報告されています」としています。
 メチル水銀による影響は、脳や神経に直接障害を与えるもので、それが運動機能や言語など脳の機能に影響を与えることになります。

【暫定的規制値】
 日本では、魚介類に含まれる水銀の規制値は、1973年(昭和48年)に厚生省(当時)が示した「暫定的規制値」があり、 この数値は現在まで継続されています。
 総水銀0.4ppm メチル水銀0.3ppm
 ただし、マグロ類(マグロ、カジキ及びカツオ)、深海性魚介類等(メヌケ類、キンメダイ、ギンダラ、ベニズワイガニ、 エッチュウバイガイ及びサメ類)及び河川産魚介類(湖沼産の魚介類を含まない)については適用外
 この暫定規制値を設定した通知文書では、暫定的規制値をこえた魚介類は廃棄、販売の自主規制などを行うよう求めています。また、 「マグロ類その他の魚介類を多食する者についても食生活の適正な指導を行なわれたい」としています。

【耐容摂取量】
 今回の「注意事項」見直しのために食品安全委員会は、魚介類等に含まれるメチル水銀についての食品健康影響評価を行いました。
 その結論として、健康に影響が考えられるハイリスクグループを「胎児」となり、「胎児」以外の乳幼児、子ども、 大人は現在の食生活では健康に影響があるとされませんでした。
 そして、ハイリスクグループが「胎児」であることから、1週間にどのくらい食べていいかを決める「耐容週間摂取量」の対象者を、 「妊娠している方もしくは妊娠している可能性のある方」として、「耐容週間摂取量」をメチル水銀
2.0μg/kg体重/週(水銀として)と決められました。

【平均摂取量】
 日本人の平均的な水銀摂取量は、厚生労働省の調査で、1994年~2003年の平均で総水銀量8.4μg/人/日 (1.2μg/kg体重/週)となっており、魚介類からは84.2%(2003年)摂取していることになっています。
 しかし、食品安全委員会の報告書では、「但し、これは平均値の比較であり、実際の摂取量の変動幅のデータは無い」としており、 魚介類を多食する人がどのくらいいるのか、地域差などのデータではありません。
 なお、メチル水銀は、体内に吸収された後、自然に排出されます。このメチル水銀の生物学的半減期は70日程度とされています。これは、 吸収されたメチル水銀が排出され半分になるまでの時間です。排出される量よりもたくさん摂取することで影響が大きくなります。

【マグロ】
 前回の2003年6月の時には、「マグロ類」は注意事項の対象になっていませんでしたが、今回対象になったことについて、厚生労働省は、 「従来の耐容量3.4μg/kg体重/週が、2.0μg/kg体重/週に引き下げられた」ことと、 マグロ料理は1回に食べる量が多いことが分かったことからだとしています。

●リスク評価での課題
 食品安全委員会は、今回のリスク評価での課題として、 PCBなど他の汚染物質などがメチル水銀と複合的に健康に与える影響について研究が進んでいない(情報がない) ため評価できなかったことを指摘しています。
 もうひとつ、メチル水銀が成人の冠動脈疾患や動脈硬化のリスク要因になるとの研究結果については、 否定的研究もあるとして今回はリスク評価の対象になりませんでした。
 このふたつをリスク評価上の課題としています。
 また、魚の含有水銀量についてのデータベースを十分なサンプル数で構築することがリスク管理(厚生労働省) を行う上で必要だと指摘しています。
「栄養素を含めた食品中の他の成分の交絡作用にかかる知見は少なく、この点にかかる評価を行うことができませんでした。 PCB等の神経系への影響を与えうる食品中の汚染物質とその複合曝露に伴う影響に関して、 知見が集積した時点で再評価が検討されるものと考えます」(魚介類等に含まれるメチル水銀に関する食品健康影響評価についてのQ&Aより)

●リスクの高い魚介類
 魚介類のうちでも、海の生態系で食物連鎖の上位にいる種類ほどメチル水銀の含有量は高くなる傾向があります。微生物などを食べる魚よりも、 他の魚を食べる魚介類の方がよりメチル水銀をたくさん取り込むということです。これを「生物濃縮」と言い、他の汚染物質でも起こります。
 水銀含有量が高い魚介類について、厚生労働省の「妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項の見直しについて(Q&A)」 問10で表が示されています。

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/qa/051102-1.html#10

 それによると、マグロ類やハクジラ類が高い水銀濃度を示しています。特にバンドウイルカ、 コビレゴンドウなどハクジラ類は特に高い濃度となっています。(ヒゲクジラ類はプランクトンなどを食べるため、一般に低い値となります)
 マグロ類などは対象になっていませんが暫定的規制値の総水銀0.4ppm、 メチル水銀0.3ppmを超えるものが市場に流通していることが分かります。

●まとめ
【注意事項を知っておく】
 魚介類が日本人の食卓に欠かせず、また、栄養としても優れた食品であることは間違いありません。
 一方で、魚介類にはメチル水銀が含有されていることや、一部の魚介類には高い濃度で含まれていることが分かっています。
 まずは、厚生労働省の「注意事項」にあるように、妊婦がこの情報を知って対応することが大切です。学校では、 対象となる年齢層の女性が子どもの母親として身近にいることから、これらの情報を正しく伝えることが可能です。 食育のひとつとして関係者は知っておくべき情報のひとつです。

【そのほかのリスクの可能性】
 食品安全委員会が指摘しているように、今回のリスク評価では、PCBなど他の汚染物質との複合的な影響は分かっていないこと、 成人の健康影響の可能性については研究があるものの評価対象にしていないことを知っておく必要があります。
 暫定的規制値の総水銀0.4ppm、メチル水銀0.3ppmが、現在の状況で適切なのか、また、 マグロ類などが対象外になったままでいいのか、暫定的規制値をこえた魚介類が適切に廃棄・回収など行われているかなどの疑問もあり、 暫定的規制値の見直しを求めていくことなども必要でしょう。
 そして、現在分かっている水銀含有量の高い魚介類(イルカ、クジラ類を含む)などについては、学校給食に提供する際に水銀含有量を調べる、 出す量を検討するなどの慎重さが必要だと思われます。

【今の注意事項でいいのか?】
 食品安全委員会も、今後の研究によってリスク評価のやり直しが必要だと指摘していますが、 あくまでも現在分かっていることだけからリスクを評価しています。しかし、諸外国では様子が異なります。

■日本以外の基準値
 今回の見直しのきっかけとなったのは、2003年にFAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA) が行った胎児に対する暫定耐容週間摂取量の見直しでした。
 そこでの見直し数値は、「1.6μg/kg体重/週」となっています。日本は、今回の見直しで2.0μg/kg体重/週となりましたが、 JECFAよりも甘い数値になっています。これについて政府は、見直しの元となった研究成果の不確実性に対する計算方法の違いとしています。
 ちなみに、1973年の厚生省基準0.17mg/人/週を、体重50kgで計算すると3.4μg/kg体重/週となり、 現在もこの数値が胎児以外の判断基準になっています。
 英国(イギリス)やオーストラリア、ニュージーランドでは、2004年に、胎児に対しては、JECFAと同じ1.6μg/kg体重/週、 胎児以外(非発達毒性以外の保護)を、JECFAの以前の数値である3.3μg/kg体重/週としています。

■乳児、子ども、成人に与える影響について(日本以外)
 乳児については、母乳からの曝露が考えられます。英国では、乳児がメチル水銀に対する感受性が高い可能性(影響をより受けやすい) 可能性を無視できないとしながらも、母親が3.3μg/kg体重/週以下であれば、 母乳からの乳児の曝露が1.6μg/kg体重/週以下になるので問題ないとしています。
 オーストラリア・ニュージーランドでは、リスクは低いとしつつ「妊婦と同様が望ましい」としています。
 アメリカ、アイルランド、EUも、乳児保護の観点から母乳授乳中の母親を対象者に含めています。
 乳児以外の子どもについては、英国が「発達途上にある乳幼児はメチル水銀に対する危険性が他の集団より高いかどうかに関して未知数」 として、16歳未満を対象にしています。
具体的な対象範囲としては、
アメリカ…妊娠する可能性のある女性、妊婦、授乳中の母親、幼児
英国…妊婦、妊娠を考えている女性、16才以下の小児
カナダ…すべての人、および、幼児、妊娠可能年齢の女性(二重基準)
アイルランド…すべての人、および、妊娠可能年齢の女性(妊娠を考えている女性)、妊婦、授乳中の母親、幼児(二重基準)
オーストラリア…すべての人、および、妊婦、妊娠を考えている女性、6歳以下の小児(二重基準)
ニュージーランド…妊婦、妊娠を考えている女性
ノルウェー…妊婦、授乳中の母親
デンマーク…妊娠を考えている女性、妊婦、授乳中の女性、14歳未満の子供
(魚種や量などについては除く、薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会乳肉水産食品部会平成16年8月17日開催配付資料より)  となっています。

平成17年8月12日開催配付資料より 各国における注意事項の比較(PDF)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/08/dl/s0812-3b4a.pdf

 食品安全委員会がリスク評価し、厚生労働省がリスク管理として「注意事項」を発表しましたが、このリスク評価と「注意事項」 がはたして十分なのか、「予防原則」に立って、より厳しいリスク管理(注意対象の拡大など)を考え、求めていく必要もあります。

■参考ホームページ
厚生労働省「魚介類等に含まれる水銀について」
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/index.html

農林水産省「魚食と健康について」
http://www.maff.go.jp/fisheat/fish-top.htm

健康に悪影響を与える可能性のある魚介類中に含まれる物質などについて
http://www.maff.go.jp/fisheat/fish-2nd2.htm

「食品安全に関するリスクプロファイルシート(化学物質)」メチル水銀
http://www.maff.go.jp/syohi_anzen/profiles/methylmercury.pdf

食品安全委員会「魚介類等に含まれるメチル水銀に関する食品健康影響評価についてのQ&A」
http://www.fsc.go.jp/hyouka/hy_methylmercury_qa.html

食品安全委員会「リスク評価 化学物質・汚染物質 (食品衛生法、ダイオキシン類対策特別措置法、水道法etc.)  「魚介類に含まれるメチル水銀について」
http://www.fsc.go.jp/hyouka/hy_kagakubusshitu.html


魚介類の水銀の暫定的規制値について1973年通知(財団法人 日本食品化学研究振興財団HP内)
http://www.ffcr.or.jp/Zaidan/mhwinfo.nsf/ab440e922b7f68e2492565a700176026/6790022aba6835fb49256dfd001ff6bd?OpenDocument

水俣市立水俣病資料館
http://www7.ocn.ne.jp/~mimuseum/

財団法人水俣病センター相思社
http://www.soshisha.org/index.htm

水俣病からメチル水銀中毒症へ(熊本大学)
http://www.lib.kumamoto-u.ac.jp/suishin/mercury/


 

 

[ 07/10/03 食の安全性 ]

10月号掲載しました。全国集会日程決定

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2008年学校給食全国集会

  開催日 2008年2月16日(土)
  時間 午後12時~16時
  場所 日本教育会館(東京都千代田区)
  詳細は決まりましたら、ホームページ上で発表します。
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学校給食ニュース紙版10月号を掲載しました。10月号では、7月号に引き続き、 学校栄養職員による民間委託の実態を座談会形式でレポートしました。今回は地方編です。さらに、 調理の民間委託の問題点が明らかになっています。
魚介類のメチル水銀の問題について関係文書を整理し、課題をまとめました。
この内容については、一部ホームページ用にリンク等を整理するなどしたものを掲載しています。
魚介類に含まれるメチル水銀と食の安全性

07.10 ダウンロード(会員のみ)
魚介類に含まれるメチル水銀と食の安全性
学校給食調理の民間委託実態 学校栄養職員による匿名座談会2(地方編)

過去の記事一覧はこちらです

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注目してほしい記事
他のイベント DVD 子どもたちの食を救え「学校給食改革への挑戦」 07.08.24
農薬・ 添加物など放射線照射スパイス・ハーブを認可する動きが高まっています 06.07.14
取材メモ・リンク学校給食関係都道府県状況調査一覧表

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学校給食ニュースホームページは、2006年1月に、本サイトに移行しました。
リンクはこのページ、http://gakkyu-news.net/jp/ にお願いします。(連絡不要)

学校給食ニュースホームページへの問い合わせ

deskgakkyu-news.net

迷惑メール防止のため、 の字は全角文字で掲載していますので、@ を半角文字に変えてから送信してください。
皆様からの投稿、情報提供をお待ちしております。
匿名・ペンネーム(ハンドル)でも構いません。また、掲載・非掲載のご要望にも応じます。

電話、郵便等での連絡先
全国学校給食を考える会
(106-0032) 東京都港区六本木6-8-15 第二五月ビル2階
TEL 03-3402-8902 FAX 03-3402-5590

[ 07/10/03 最新情報 ]

札幌市の給食残さリサイクル事業

●札幌市の給食残さリサイクル事業
札幌市HP等によると、札幌市は、平成18年度から、学校給食の調理くず、残食のたい肥化と、たい肥利用による作物栽培、 学校給食への使用を行う「さっぽろ学校給食フードリサイクル」を実施。平成19年度は182校で行い、 全市小中学校が同たい肥で栽培された太平レタスを学校給食に使用した。事業では、重点校を設置、平成19年度は5校で、 リサイクル工場の見学、作物の栽培等、環境教育などに役立てている。
同事業は、札幌市の環境局を中心に事業廃棄物課がたい肥化調整などを行い、農政課農業支援センターがたい肥を活用、 教育委員会が学校給食使用や環境教育、PTA等への情報提供を行っている。

札幌市教育委員会 学校給食について
http://www.city.sapporo.jp/kyoiku/top/kyushoku/index.html

さっぽろ学校給食フードリサイクル
http://www.city.sapporo.jp/kyoiku/top/kyushoku/recycle/recycle.html

[ 07/10/24 環境関係 ]

大阪府守口市で、「給食まつり」を開催(報告)

守口の給食をよくする会の井上真美子さんから投稿をいただきました。

第5回もりぐちの「給食まつり」を10月7日(日)に開催しました。秋晴れの一日、当日は、 実行委員のメンバー達が朝早くから準備に取りかかり舞台、テントの設営、試食の調理・展示と大忙しでしたが、宣伝のかいもあって、 入場者数は約600名と盛大でした。市内だけではなく、北河内ほか各市(門真市、岸和田市、吹田市、交野市) の調理員さん達も協力してくださり、給食メニューをその場で作り、試食してもらうことができました。あげパンに、みたらしだんご、からあげ、 いそべあげ、どれも皆おいしいと大好評でした。展示コーナーでは、給食の歴史パネルや調理道具、食器の展示、直営と委託の比較、昔の給食、 今の給食のちがい、いろいろな種類のパンなど盛りだくさんの内容でした。
実行委員会は、守口の給食をよくする会を中心に、給食調理員、学童指導員、留守家庭自動保護者会、小中学校教員、保護者と、 市内で子ども達にかかわっている複数の団体が入っています。給食まつりは毎年1回、市内の各公園で開いてきました。「給食」「委託問題」 を多くの人に知ってもらうことができました。

 

[ 07/10/24 投稿 ]

香川県丸亀市、牛肉のDNA鑑定を依頼

山陽新聞07年10月6日、食品産業新聞07年10月15日、四国新聞10月6日付等、中国四国農政局HPによると、 中国四国農政局は10月から丸亀市学校給食会に納入される牛肉のDNA鑑定を行う。 同市内で輸入牛肉を国産牛肉と偽装して学校給食に納入されていた問題を受けたもの。牛トレーサビリティ制度の一環で、 他の学校給食納入牛肉についても抜き打ちで検査を実施するとしている。国が学校給食食材をDNA鑑定するのははじめてという。

農林水産省 中国四国農政局
http://www.chushi.maff.go.jp/
プレスリリース
http://www.chushi.maff.go.jp/press/1910/191005b.htm

丸亀市
http://www.city.marugame.kagawa.jp/

 

[ 07/10/24 食の安全性 ]

山形県内の今後の民間委託等動向

山形県HP市町村課のまとめによると、今後の山形県の学校給食民間委託等の推進について、以下の通りの目標となっている。 (平成18年8月まとめ、鶴岡市、酒田市、庄内町を含まず)
新庄市  平成18年度 小学校給食調理業務について民間委託を検討
寒河江市 平成19年度 学校給食調理業務民間委託1校実施、以後順次実施予定
村山市  平成21年度中までに小学校給食を親子方式にすることを検討
天童市  平成21年度中までに学校給食調理員のパート化を実施
東根市  平成20年度中までに給食センターをPFI方式で建設
山辺町  平成20年度中までに学校給食運搬を委託検討
河北町  平成18年度 学校給食を民間委託
朝日町  平成19年度 学校給食業務委託または給食センター方式への移行を検討
大江町  平成21年度中までに小学校統廃合による学校給食のあり方について検討
大石田町 平成19年度中までに給食センター運営のあり方を検討
最上町  平成21年度中までに給食センター調理全業務の民間委託検討
白鷹町  平成21年度までに学校給食についてのあり方を検討
飯豊町  平成21年度中までに学校等給食提供業務の民間委託の検討
遊佐町  平成19年度中までに中学校給食業務について全部または一部を民間等に委託

山形県市町村課「県内市町村の集中改革プランの状況」
http://www.pref.yamagata.jp/ou/somu/020022/gyosei/publicdocument200607142458172593.html

 

[ 07/10/24 委託・合理化 ]

山形県天童市、移転新築センター稼働と地場産強化

天童市HP、やまがたアグリネットHP等によると老朽化のため移転新築された学校給食センターは、 2007年2学期から学校給食の供給を開始、これにあわせて、地元の野菜生産者組織「天童市野菜研究会」が学校給食部会を前年に設立し、 地場産農産物の供給拡大体制を整えた。ネギ、ダイコン、ハクサイ、キュウリ、ホウレンソウ等を供給する。
天童市は16小中学校、新設センターの最大供給可能は6500食だが、将来の小中学校以外への供給も含めた食数となっており、 実際は6000食ほどの供給である。
なお、山形県HPによると、天童市は、平成21年度を目標に、学校給食調理員のパート化を予定している。

天童市
http://www.city.tendo.yamagata.jp/

やまがたアグリネット
http://agrin.jp/

山形県の民間委託等の推進について(PDF)
http://www.pref.yamagata.jp/ou/somu/020022/publicfolder200602246418162075/publicfolder200607141124752176/eiaeeii.pdf

 

[ 07/10/24 施設設備 ]

兵庫県豊岡市、コウノトリ米を全小中学校へ

神戸新聞07年10月5日付ほか、豊岡市HP等によると、兵庫県豊岡市は、市内40の市立小中学校で学校給食に、 「コウノトリを育む農法」米を使用する。2002年より「アイガモ米」を学校給食に導入してきたが、コウノトリの野生復帰にともない、 無農薬、減農薬でコウノトリのエサとなる生物を増やす「コウノトリを育む農法」による米の生産が拡大したことから、 学校給食で使用されることとなった。月1~2回程度、同農法の米が学校給食に登場する。環境学習との連携も期待されている。

豊岡市
http://www.city.toyooka.lg.jp

 

[ 07/10/24 地場産・産直 ]


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