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2017年1月の紙版ニュース発行
2016年11月号に続いて、2017年1月号でも、「学校給食教材化マニュアル」の達成度」について特集しています。
この内容について、ご説明と、協力のお願いをします。
「学校給食教材化マニュアル」という1冊の本があります。発行は里見宏さんが代表をつとめる健康情報研究センターで、企画は学校給食事例集編集委員会、編著者は里見宏さん、西村良平さん、野田克己さんです。
自治労現業局、日教組栄養職員部(当時)、全国学校給食を考える会が協力し、1991年8月に出版されました。いまから25年前のことです。
どうしていま、この本のことを特集するかというと、きっかけは、里見宏さんが2016夏期学校給食学習会で、「はたして25年経って、学校給食は教材化されたのでしょうか?」と投げかけられたことにあります。
25年の間に、食育基本法ができ、学校教育法や学校給食法も変わりました。「食育」や「メタボ」という耳慣れない言葉も、いまや当たり前のように使っています。
食の安全では、遺伝子組み換え作物が世界で生産され、日本に大量に入ってきています。米の輸入がはじまったのは、凶作で米を緊急輸入した1993年の暮れ、ガット・ウルグアイラウンドによる国際的な約束によるものでした。その後、汚染米問題で学校給食は大きな影響を受けました。また、雪印乳業の大規模食中毒事件をはじめ、2000年代に入ると多くの食品偽装などがおきました。BSE(狂牛病)の発生で、国産牛、輸入(アメリカ産牛)の扱いも大きく変わりました。政府には食品安全委員会や消費者庁ができたり、食品表示法なども生まれています。
学校給食にとってはもうひとつ、1996年、大阪府堺市での病原性大腸菌O157による食中毒死亡という衝撃的な出来事もありました。
25年、学校給食のありようは大きく変わっています。センター化、調理の民間委託化、パート化の合理化は進んでいます。衛生管理の体制も変わりました。栄養教諭制度もあります。
学校給食だけの変化ではありません。
アレルギー児童の増加、貧困家庭の増加、長期化する経済の低迷、人口減少による市町村合併と地方財政難、学校統合や閉校など、子どもの姿や社会の姿も変化しています。
アレルギー対応では、食育推進基本計画で学校給食における対応がうたわれ、文科省や各自治体が体制を整えつつあるなか、2012年12月に東京都調布市で学校給食の誤食によるアナフィラキシーショック死亡事故も発生しました。文科省は、それを受けて、アレルギー対応についてのガイドラインを明確に出しています。
なにかの大きなできごとが起きるごとに学校給食の運営や衛生管理、体制は変わっていきました。果たしてそれは学校給食の実態に合ったものなのでしょうか。時代に合ったものなのでしょうか。子どもたちの教育に役立つものなのでしょうか。
今回から、「学校給食教材化マニュアル」を足がかりにしつつ、25年で学校給食が達成してきたもの、足りていないものを検証したいと思います。
学校給食ニュースでは、編集責任者の牧下圭貴が、「マニュアル」で取り上げられている1テーマごとに紹介、評します。
それに対して、学校給食に関わる保護者、栄養教職員、調理員、教員、自治体職員など、多くの皆さんの視点でお考えや具体的な事例を紹介いただきたいと思います。
現在、学校給食の栄養教職員、調理員は大量退職期が続いています。70年代、80年代の消費者運動、市民運動との連携を実践した方々が退職されています。次世代への継承は大きな課題です。
ぜひご協力ください。
「学校給食教材化マニュアル」を読んでみたいという方には、学校給食ニュースの購読者に限り、期間限定でウエブサイトからダウンロードできるようにします。以下のURLを訪ねてください。ID、パスワードは、学校給食ニュースの購読と同じです。
ダウンロード可能期間は、2017年3月頃までを予定しています。
http://gakkyu-news.net/data/
(会員専用ダウンロードサイト入口)
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学校給食紙版最新号
ダウンロードはすべてPDFファイル(会員・購読者のみ)
2017.01 ダウンロード
今月のトピックス 滋賀県大津市中学校給食導入にあわせ、PFI方式で17000食のセンターを計画
「学校給食教材化マニュアル」の達成度 その2
「食育」政策のいま~国の事業報告と次年度予算から
新聞・インターネット、その他から
2016.11 ダウンロード
今月のトピックス 学校給食はこの四半世紀で教育力を高めたのか?
「学校給食教材化マニュアル」の達成度
【特別公開】学校給食教材化マニュアル(1991年発行) ダウンロード(PDFファイル約75MB)
2016.10 ダウンロード
今月のトピックス 2016夏期学校給食学習会報告(後半)
「学校給食にはまだまだ学ぶことがたくさんあります」
牧下圭貴(学校給食ニュース編集責任者)
「栄養士としての仕事を振り返って」武高子さん(東京都学校栄養職員)
「東京都武蔵野市の給食~財団運営による給食・食育~」
佐々木輝雄さん(日本獣医生命科学大学名誉教授/武蔵野市給食・食育振興財団理事長)
下里栄さん(武蔵野市給食・食育振興財団業務統括・研修担当)
時事情報 新聞・インターネット、その他から
2016.09 ダウンロード
今月のトピックス 2016夏期学校給食学習会報告
なぜ学習会を行うのか?
遺伝子組み換え食品と学校給食(安田節子さん・食政策センタービジョン21)、
完全米飯給食の取り組みと背景・その課題(三条市)
子どもが直面する生きづらさとは(岸田久恵さん・支援ハウス「学び塾猫の足あと」主宰)
なぜ今、子ども食堂(浅野律子さん・元調理員)
教材化が遅れている学校給食-食中毒などを例に(里見宏さん・健康情報研究センター)
時事情報 新聞・インターネット、その他から
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[ 16/12/27 最新情報 ]