学校給食ニュース
投稿 | カテゴリ別記事一覧 | 時系列記事一覧 | トップページ |

網走市立潮見小学校での『おにぎり隊』の実施について

網走市立潮見小学校での『おにぎり隊』 の実施について

北海道網走市の調理員さんから

○ 実施までの経緯
001 昨年の夏期学校給食学習会で、横 須賀市立大塚台小学校の養護教諭と栄養士の講演の中で、 調理員が教室をまわり、子供達に残っているごはんでおにぎりを作る、おにぎり隊を実施している事を知りました。 子供たちと調理員の交流を図るのには最適であり、食育の一環としても有効的なものだと感じました。同学習会の交流会の会場で、 横須賀市立大塚台小学校の栄養士の方と直接、おにぎり隊の内容を聞く事が出来、「忙しい業務の中、実施するのは大変だけれども、 子供たちと調理員が交流できるのは、給食時間が勝負。調理員から子供たちのところへ出向かなければ、交流はできない」など、 いろいろなアドバイスをいただきました。
 網走に帰り、市職労現業評議会給食部会(以下「給食部会」)で報告しましたが、話だけでは伝わりにくく、 まずは自分の職場で実績を作りそこから広めていこうと考えました。しかし、多忙な業務の中実施することが出来ずに一年経ってしまいました。 今年の1月、仲間の調理員が東京で行われた給食学習会で、おにぎり隊の話を再度聞き、4月の人事異動で私と同じ職場になったことを機に、 「おにぎり隊の話きいてきたよ、いいよねぇ~」「やりたいよねぇ~」「やろうよ!」と話になりましたが、やはり、日々の業務に追われ、 なかなか実施する機会を見出せずにいました。そんな中、6月に市内他校で調理員の退職者が出て、 4月に異動してきた同調理員がまた他校へ異動することになってしまい、「このメンバーでおにぎり隊をやらなければ意味が無い! 移動する前にやろう!」と意を決し、「予定を立てなければいつになっても、出来ない、実施する日を決めよう!」と、 実施日を3日後の5月30日に決め、教頭、栄養士に実施したい旨を告げ、職員会議で検討し、 急な申し出ではありましたが受け入れてもらうことが出来、実施する運びとなりました。

○ 実施に向けての準備
 受け入れてくれた最初の学年は3年生でした。4クラスあるので、 調理員3人(正職員)栄養士1名が各クラス1人ずつ行くことにしました
・ 教室に入るときは、笑顔で元気良くあいさつをして入ること
・ 残っているごはんに塩を混ぜ、エンボス加工の手袋を履き、一口大に握ること 
・ 子供たちと会話をしながら交流を深めること

 など、話し合い、おにぎり隊用の衣装も作りました。(裁縫の得意な、異動になる調理員が一日がかりで仕上げてくれました)

○ 子供たちや学校の反応
002003004

 

 

 

 

 

  調理員にとって、初めての試みでもあり、緊張気味ではありましたが、事前に子 供たちには、担任教師から、 おにぎり隊の説明をしてもらっていたので、子供たちは楽しみに待っていてくれました。おにぎり用にと、 ご飯を残してくれていたクラスもありました。おにぎりを握り始めると、子供たちが近くに寄ってきて、「おにぎり大好き!」「もっと、 おっきく握ってぇ!」「おかわりっ!」と何度も列に並んでくれる子も居ました。「私、プール教室に通ってるの」「私、そろばん習ってる」 など、いろんな事を子供たちから話してくれました。おにぎりを握っている短時間でも子供たちと直接顔を合わせた会話が出来、 あっという間に完食でした。「ありがとうございました!」「また、きてねぇ~!」と元気な声に送られて、教室を後にしました。
 また、学校の教職員の反応もよく、学校では保護者(家庭)向けに発行している『学校だより』にも、そのことを掲載しても らいました。

-------------------------------------

網走市立潮見小学校 学校だより(2006年6月9日号)より抜粋
「おにぎり隊の取り組み」
 給食調理員の方が子どもたちに少しでも多くご飯を食べてもらいたいという願いから, 給食時間に教室に出向いて残ったご飯をおにぎりにしてくれるという取り組みを行いました。6月3日(金) の日に初めて3年生の教室で行いましたが,子どもたちも大喜びで,完食した学級もでるほどでした。給食調理員さんも「おにぎり隊」 という給食着を用意してくれました。今後も子どもたちに喜んでもらえるよう,献立を見ながら他の学年でも実施していきたいと思います。

-------------------------------------

○ 今後にむけて
 一学期中に実施できたのは3回で、1年生から3年生の3学年でした。
 二学期では、まだ行っていない高学年を回り、実施回数を増やして行きたいと考えています。はじめてみると、とても楽しく、 調理員に声を掛けてくれる子供たちが増え、「今度、いつ来てくれるの?早く来てよ~」とおにぎり隊を待っていてくれる子も増え、 子供たちと調理員との距離が少し縮まったのではないかと感じました。実施2回目以降は、 休憩時間を削ってパート調理員もおにぎり隊に参加してくれています。実施までには、時間が掛かりましたが、調理員の気持ちが一つになり、 最初の一歩を踏み出せました。これからも継続し、他校へと広めて行きたいと考えています。


○ 網走市の給食(給食部会)としてのその他の取り組み
 網走市立西小学校では、食育の一環として、縦割り給食を実施しました。
 また、今年の10月1日には、毎年市が実施している「健康まつり」に給食部会が、市民にもっと給食のことを知ってほしい、 子供たちが食べている給食を味わって欲しい思いから、初参加することになっています。メニューは、 子供たちに人気のドライカレーと手作りホワイトゼリーです。初めての試みですが、開催に向けて計画を進めているところです。

 

[ 06/09/06 投稿 ]


Copyright 学校給食ニュース desk@gakkyu-news.net (@を大文字にしています。半角英数の@に変更して送信ください)
Syndicate this site (XML) Powered by Movable Type 5.2.9

バナー バナーは自由にお使いください。